塩崎恭久氏の株式運用は上手い!
“運用通”の厚労大臣の登場

 先般スタートした第二次安倍内閣の陣容で、筆者が最も注目するのは、厚生労働大臣に就任した塩崎恭久氏だ。

 巷間、塩崎氏は現在進行中のGPIF改革に積極的であると目されていて、株式市場では同氏の厚労相就任を「買い」の材料視する声もある。

 筆者は同氏を、特に株式運用に詳しい“運用通”だと見ている。

 実は、以前にあるマネー誌で閣僚の資産公開データから閣僚たちの資産運用ぶりを評価する記事のコメント取材を受けたことがあり、その際に塩崎氏の個人資産のポートフォリオ(発表データ)を拝見したことがあるからだ。

 塩崎氏の個人資産ポートフォリオが現状でどうなっているのかは存じ上げないが、しばらく前に見たデータでは、預金、不動産などの外に、かなりの数(20銘柄よりも多かったように思う)の株式にバランス良く投資した投資信託のようなポートフォリオだった。

 筆者は「上手い!」「模範的だ」と思ったし、確か別の閣僚のポートフォリオへのコメントで、「塩崎さんに投資を習ったらいい」とコメントした覚えがある。

 塩崎氏は、日本銀行への勤務経験もあり、投資の理論などにも通暁していて金融市場全般に関して詳しいと推測するが、ポートフォリオから拝察するに、株式投資は好きだろうし、一家言お持ちなのではないか(ネット証券の社員としては、塩崎大臣に「私の株式投資論」といった演題で、投資家向けセミナーでの講演をお願いしてみたいと思う)。

 GPIF改革に積極的と目される塩崎氏だが、どのよう方向を目指しているのだろうか。基本的には、安倍首相の意を受けた大臣就任だろうから、GPIF改革を検討した「公的・準公的資金の運用・リスク管理等の高度化等に関する有識者会議」(伊藤隆敏座長)の路線を、踏襲するものと予想できる。また就任後には、GPIFで株式に直接投資(インハウス運用)することが可能かどうか、検討を指示したと報じられた。