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錦織圭選手が胸に灯し続けた「できるはず」の炎
人生一度の好機を生かせる指導者との付き合い方

真壁昭夫 [信州大学教授]
【第343回】 2014年9月16日
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錦織選手の全米オープン準優勝
チャン氏との出会いが壁を崩した

 テニスの錦織圭選手の全米オープンでの活躍は、わが国のみならずテニスの本場である欧米諸国でも注目を浴びている。もともと錦織選手は才能に恵まれ、しかも日本テニス協会会長・盛田正明氏が運営する「盛田正明テニス・ファンド」によって、13歳のときから米国に渡ってテニスの技術を磨いた。

 その後も、活動の拠点である米国で揉まれながら厳しい練習を重ね、試合を経るごとに徐々に頭角を現し、2006年の全仏ジュニアダブルス部門で優勝するなどの実績を積んだ。さらにシニア大会に進出し、豊富な運動量とスピードを武器にランキングを上げることになった。

 昨年から、史上最年少の4大タイトル保持者であるマイケル・チャン氏をコーチとしてタッグを組んだことが、錦織選手のテニスの才能を一段と開花させ、今回の全米オープンの準優勝に繋がった。典型的なスタープレーヤーのサクセスストーリーと言える。

 今回、錦織選手が全米オープンの決勝戦まで勝ち上がることができた最も重要なファクターは、チャン・コーチの存在だろう。一般的にどのスポーツでもそうだが、上を目指す選手には、多かれ少なかれ目に見えない“壁”がある。

 才能や能力に恵まれていても、その“壁”を破れずに落ちていくプレーヤーも多いことだろう。チャン・コーチは、錦織選手の背中を押して“壁”を超えることを手助けした。錦織選手の頑張りと共に、その功績は評価されるべきだ。

 最近、主なテニス選手の多くには、かつての名選手がコーチとしてついていると言われる。錦織選手が準決勝で対戦した世界ランクナンバー1のノバク・ジョコビッチは、グランドスラムで6回の優勝を誇るボリス・ベッカーをヘッド・コーチとしている。

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真壁昭夫 [信州大学教授]

1953年神奈川県生まれ。一橋大学商学部卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。ロンドン大学経営学部大学院卒業後、メリル・リンチ社ニューヨーク本社出向。みずほ総研主席研究員などを経て現職に。著書は「下流にならない生き方」「行動ファイナンスの実践」「はじめての金融工学」など多数。


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