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今週の音盤=心のビタミン ビジネス・パーソンのための音楽案内

【クランベリーズ「ノー・ニード・トゥ・アーギュ」】
アイルランドの等身大 自然体こそ、揺るぎない個性

小栗勘太郎 [音楽愛好家]
【第94回】 2014年9月18日
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 世の中には森羅万象あらゆる情報が溢れています。情報過多の時代においては、個性的であることは大きな価値となります。しかし、皆が個性的であろうとすれば、個性的に見えせるための戦略と戦術が発展し、皆が似たよう個性を主張する状況が生まれかねません。

 そこで、個性的である、ということを考えてみます。

 大辞林によれば、個性とは『個人・個物を他の人・物から区別しうるような、固有の特性』です。

 本物の個性は、「個性的であろう」という戦略的な努力とは完全に対極にあるものです。「世界がどうであれ自分らしくあろう」という意識こそが本物の個性というものです。それは、敢えて個性的に見せる必要すらないものです。自分らしくあり続けること、それこそが個性的であることの本当の意味でしょう。

 と、いうわけで、今週の音盤はクランベリーズ「ノー・ニード・トゥ・アーギュ」(写真)です。

 クランベリーズこそは、自然体で個性を屹立させているバンドです。自分達らしくあり続けることで、誰にも似ていないクランベリーズ・サウンドが生まれ、それが今も輝き続けています。

声と歌唱

 クランベリーズのフォークロック調のサウンドは、耳に優しく、初めて聴くのに懐かしさすら感じさせます。

 メンバー全員が、アイルランド南部の都市リムリック出身。この地は9世紀初頭にヴァイキングが街を興して以降の長い歴史がなせる業かもしれません。

 クランベリーズの響きの核心は、ドロレス・オリオーダンの声と歌唱です。

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小栗勘太郎 [音楽愛好家]

1958年生まれ、牡羊座のB型。某国立大学卒、米国滞在5年。公僕を生業とする音楽愛好家。著書は『音楽ダイアリーsideA』 『同sideB』(西日本新聞社)。『毎日フォーラム』誌にて「歴史の中の音楽」を連載中。


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ビジネス・パーソンは日夜、現場で闘って、日々、喜怒哀楽を感じる。実は音楽の現場も同じだ。だって、音楽もビジネスも、所詮、生身の人間が作る、極めて人間くさい営みだから。音楽には妙な薀蓄など不要かもしれないが、音楽が生まれる時には物語がある。それを知って聴けば、喜びが倍になり、悲しみが半分になるかもしれない。毎週1枚、心のビタミンになるような音盤を綴ります。

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