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ネットブックでPC敗者復活戦に挑む
ディズニーの子供生活サポート大作戦!

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第49回】 2009年6月24日
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台湾のASUSと共同開発した子供向けのネットブック「ディズニー・ネットパル(Disney Netpal)」。Photo (c) Disney

 ディズニーが子供向け特製PCを発売すると話題になっている。このPCは「ディズニー・ネットパル」。安価なネットブックでコンピュータ市場に躍り出た台湾のメーカー ASUSと共同開した。発売は7月を予定している。

 ネットパルは6~12歳までの子供向けで、男児、女児用にブルーとピンクの2色が準備されている。ディズニーやピクサー映画の人気キャラクターであるカー(車)、クラブ・ペンギン、ミッキーマウス、ウォリー、ハンナ・モンタナなどをデスクトップにカスタマイズして表示できる他、電子メールにそんなキャラクターのアイコンを添えたりといった、ディズニー世界のマジックを演出する至れり尽くせりの小技が盛り込まれている。

 だが、ネットパルの特徴はディズニー・キャラクターだけではない。デジタル時代の子供が使う最初のコンピュータという設定で、安心できるコンピュータ体験を親が子供に提供するためのさまざまな仕掛けがあるのだ。

 その代表的なものが、40種類もある「ペアレンタル・コントロール(親による利用管理)」だ。サーフできるウェブサイトを制限したり、電子メールをやりとりする相手をあらかじめ決めたりといった設定は、親によるキーワード入力がないと変更できないしくみだ。その上、子供がどんな風にネットパルを使っているのか、どんなサイトで何分くらい過ごしたのかという利用履歴がモニターできる。

 「子供をいち早くコンピュータになじませたい」という親はアメリカにはたくさんいるが、これほど都合よく子供向けにパッケージ化されたコンピュータはこれまでなかった。親への安心感とディズニーのマーケティングをうまく抱き合わせてハードウェアとして提供するという、うまい商売がこのネットパルと言える。

 実は、ディズニーがハードウェアに進出するのは、これが初めてのことではない。ディズニーは5年前にかなり意欲的な子供向けノートブックを発売しているのだ。その時の機種は、何と言ってもスクリーンがミッキー型。スクリーン横に飛び出したミッキーの耳は、スピーカーだ。マウスにも耳がついていた。

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瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


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