たとえ話である。

 森喜朗、麻生太郎両総理経験者はスポーツ方面に顔が利く。冬季オリンピックで日本人選手が活躍したものだから、麻生太郎は選手村を表敬訪問した。訪れたのは森喜朗でもいい。

 選手村は禁酒だったにもかかわらず麻生太郎なり森喜朗が訪れたところ、いつの間にかこっそり酒が持ち込まれ、夜が更けたころ麻生太郎もしくは森喜朗はべろんべろんに酔っぱらっていた。太郎クン喜朗クン、あくまでたとえ話ですよ。

 オリンピック日本代表選手らにセンセイセンセイと持ち上げられ気をよくしたのか、それともただ酔っぱらっただけなのか、麻生太郎は下心丸出しのセクハラ行為に出た。この場合森喜朗でもいいのだが、こともあろうに、麻生太郎は、浅田真央ちゃんを抱きすくめるとぺろぺろと顔を舐めまわし、揚げ句に接吻を迫った。

 麻生太郎森喜朗のセクハラ行為はたとえ話だが、たとえ話ではすまないセクハラ行為に及んだハレンチ議員が橋本聖子だ。

 東京オリンピックが開催された昭和三十九年に生まれたことから、聖火にちなんで聖子と名づけられたが、かつてはスピードスケートの日本代表選手で、オリンピックの申し子と言われるくらいすごい選手だった。冬季大会に四回、夏季大会には三回の、計七回もオリンピックに出場した(夏季は自転車競技)。政治家になっても現役を貫いたんだよ、この人は。

 引退後は、議員のかたわら、いろんな肩書きを持った。日本スケート連盟の会長とか、日本オリンピック委員会理事とか、日本オリンピック委員会選手強化本部長とか、日本女子プロ野球機構名誉顧問とか、日本自転車競技連盟の会長とか、日本女子柔道での暴力事件を告発する騒動が起きた後には全日本柔道連盟の外部理事に就任したりしてもいる。

 橋本聖子は、立派なご経歴をお持ちのセンセイなのだ。

 が、この大センセイ、やっちまった。ソチ五輪の選手村を表敬訪問した際、高橋大輔選手に抱きつき、キスを強要した――、と週刊文春にスッパ抜かれた。報じられた写真では、四九歳の橋本聖子が二七歳(当時)の高橋大輔の首に腕をまわし、くちびるをツンツン突き出しているぞ。欲望に負けたのか、まるで、聖子が性子になったみたいだ。聖子の家庭生活がしのばれるような記事だった。