子どもには、「親が勉強している姿」を見せる

勉強が苦手は、あなたのせいじゃない!?<br />【伊藤真×白川敬裕】(第3回)

白川:私が小学4年生のときに、担任の先生から言われた言葉をいまも覚えているんです。
「勉強して後悔している人は少ないけれど、勉強をしなくて後悔している人は多いんだよ」って。私は子どもながらに、「じゃあ、自分は、後悔しないように勉強しよう」と思いました。とくに子どものころは、先生の「ひとこと」がとても大きいと感じます。

伊藤:学校の先生の中には、「勉強で大切なのはテクニック」だと割り切っている人がいますよね。「勉強の楽しさ」を教えてくれる先生に教えてもらえたら、子どもたちも、グンッ! と伸びると思うのですが…。

白川:伊藤先生の『夢をかなえる勉強法』を読むと、伊藤先生はとてもワンパクで、小学校のころは勉強もそれほど得意ではなかったそうですね。私も、まったく同じです(笑)。伊藤先生は、いまの小学生に、どういった勉強をしてほしいと思っていますか?

伊藤:いまの小学生には、ぜひ、「活字」を読んでもらいたいですね。活字を読んで、その内容を頭の中にイメージすることで、子どもの頭はどんどん想像力豊かに、賢くなっていくと思うんです。マンガやゲームだけでは、「イマジネーションする力」が、弱くなってしまいます。

白川:私も「読書はとても大事」だと考えています。伊藤先生は、どうすれば「読書好き」「勉強好き」の子どもたちが増えると思いますか?

伊藤:やはり、親が楽しく読書している姿を見せることでしょうね。それから、子どもが何か1つのことに興味を持って、グッ! と集中したら、親は「その興味を持ったこと」に対して、「●●●博士」になるぐらい応援してあげてほしい
「虫博士」でも、「恐竜博士」でも、なんでもいいのです。そのときの興味、そのときの集中力が、あるとき「勉強」に向くと、ものすごく勉強のできる子になる。だから親は、「虫のことばかりやっていないで、勉強でもしなさい!」と叱ってはいけないと思います。

白川:私も、「親が楽しく興味をもって勉強している姿」を見せることが、子どものやる気につながると考えています。

伊藤:本当に、そうですね。子どもは「親の背中」をよく見ています。ソファに寝転がって、ビールを飲みながらテレビを見ている親が、子どもに向かって「勉強しなさい!」と言ったところで、子どもが勉強するはずがないでしょう。説得力がまるでありません。

大学生は「学問」だけでなく、
目的を持った「勉強」を

勉強が苦手は、あなたのせいじゃない!?<br />【伊藤真×白川敬裕】(第3回)

白川:私は大学1年のときから司法試験の勉強をしていたので、社会経験を積むことができなかったんです。せいぜい、アルバイトをいくつかした程度ですね。
 海外に短期留学をするとか、もう少し、社会性を高める経験を積んでもよかったかな、と思うことがあります。伊藤先生は、「伊藤塾」に通う大学生に、どのような経験をしてほしいと思っていますか?

伊藤:大学生には、「海外へ行ってほしい」と強く勧めたいですし、とくに、アジア圏を見て来てもらいたいですね。
 社会人になって行けなくはありませんが、やっぱり、学生の時代のほうが、圧倒的に行きやすいので。もちろん「留学」できるのがベストですが、それが難しければ「旅行」でもいい。

白川:「海外」に出るメリットを、どのようにお考えですか?

伊藤:やはり、若いころに、旅行でもいいから「海外」を見ておくこと、そして、海外から見た日本を見ておくことは、社会に出てからの「思考の幅」に、ものすごく影響してくると思います。世界には、日本の中にいては、とても触れることのできない景色や、文化や、慣習があることを、体で体験することが大切なのです。

白川:先生は「大学は学問をする場所」と定義されていましたが、大学生は「学問」だけでなく、「目標のある勉強」もしたほうがいいですよね。

伊藤:できるならば、なにか「資格」を取ることを、目指してほしいですね。ダラダラと勉強をするより、直近の「目標」を設定したほうが継続しやすいですから。

白川:短期の目標を決めて、それに向かって努力をすることは、「ゴールから逆算して、いつ、何をすればいいのか」を考える訓練になりますし、仕事でも勉強でも通用する「王道で、本物の勉強法」を学ぶチャンスになりそうですね。

伊藤:そうですね。そのうえ、第三者に「評価される資格」は、「自分が頑張ったことの証」にもなりますからね。もちろん、自分にとっても「自信」につながる。だから勉強をする人は、「何のために勉強をするのか」を考えたうえで「目標」を決めて、そこから逆算をして、「今日の努力」を続けてほしいと思います。
目標を持って勉強を続けられる力が、「自分のまわりにいる人たちを幸せにする力」となっていくということが、身を持って経験できるはずなのです

白川:なるほど、伊藤先生、大変、勉強になりました! この度は、貴重な機会をいただきまして、本当に、ありがとうございました!

伊藤:こちらこそ、ありがとうございます! 白川先生の、さらなる活躍を期待しております!

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