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30年前に顧客と交わした“約束”は
CEOが変わっても守られるか
――「Oracle Open World 2014」現地レポート(1)

ダイヤモンド・オンライン編集部
【第62回】 2014年9月30日
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「オラクル・オープン・ワールド2014」の基調講演で、CEO辞任後初めて公の場に登場したラリー・エリソン会長兼CTO Photo:DOL

 巨大スクリーンに映した数えきれないほどの「クラウドサービス」の名前。その前に立ったラリー・エリソンオラクル会長兼CTOは、高らかに宣言した。

 「オラクルはクラウドで出遅れたと言われてきたが、そんなことはない。ここに示す通り、多くの分野でトップを争える位置、またはすでにトップに立っている。2014年、オラクルのクラウドビジネスは大きな転換点にたどりついた」

 米国サンフランシスコで9月28日(米国時間)に開幕した「オラクル・オープン・ワールド(Oracle Open World)2014」の基調講演での1コマだ。

 オラクル・オープン・ワールド(以下・OOW)は、9月28日~10月2日の5日間、米国サンフランシスコ市内の「モスコーニセンター」や、市内各所のホテル等を使用して開催されている同社の一大イベントだ。イベント中心地では一般道路を封鎖して特別ステージを設置するなどの大掛かりな仕掛けは、日本ではなかなか考えられないスケール感である。

 参加者数も多い。有料イベントにもかかわらず、事前登録者(=来場予定者)は、世界145ヵ国から6万人に達する。またオンライン視聴者数は約700万人、全2700以上のセッションが期間中に行われる予定だ。オラクル社内ではOOW専門の部署が常設されており、1年間このイベントの準備だけをすすめているという。

 単独企業のプライベートイベントにもかかわらず、これだけ注目を集める理由は、年間売上高385億米ドル(2014会計年度)という世界屈指のIT企業であるオラクルが、今後1年、またはさらにその先の製品やサービスの方向性を示す重要な発表を行う場だからだ。オラクル製品を使用するユーザー企業のIT部門、またオラクル製品の導入をビジネスとするパートナー企業にとって、目が離せないイベントなのだ。

会長に退いたラリー・エリソン氏は
クラウドの競争力を強調

 今年のOOW参加者の最大の関心事は、新技術や新サービスではなかった。直前の9月18日に、創業者の1人であり、37年間同社を率いてきた「オラクルの顔」であるラリー・エリソン氏がCEOを退任、会長兼CTOの職に就いたのだ。

 代わって、前社長のマーク・ハード氏と前社長兼CFOのサフラ・キャッツ氏の2人がCEO職に就いた。エリソン氏の役割についてハードCEOは、「ラリーはこれまで同様、オラクルのビジョナリーとして活動する。何も変わらない」と語ったが、エリソン氏の動向が注目されていた。

 会長職となって初めて公の場に立ったエリソン氏による、注目の基調講演では、自身のCEO退任に触れることはなった。だが、オラクルの技術やサービスの動向をはじめは静かに、徐々に力を込めながら語った約1時間のスピーチは、引き続きオラクルの技術や製品の方向性はエリソン氏が先導していくという姿を示すものだった。

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