ファーストリテ<9983>:37765円(前日比+1060円)
強い動きが目立つ。本日の引け後に決算発表を予定しており、期待感が先行する状況
となっているもよう。前8月期営業利益は会社計画1455億円を超過達成するとみられ
ている。一方、今期の市場コンセンサスは1700億円弱と増益見通しが想定されてい
る。とりわけ、9月の月次売上が好調であったため、今期見通しにはさらなる上振れ
期待なども高まっているもよう。
ABCマート<2670>:5760円(同+390円)
急反発。前日に上半期の決算を発表、営業利益は235億円で前年同期比23.5%増益、
従来予想の189億円を上振れる着地となった。つれて、通期予想を358億円から406億
円、前期比19.0%増益予想に上方修正。第1四半期の実績、足元の月次動向などか
ら、業績上振れの可能性は高かったと見られるが、想定以上の上方修正幅となってい
るほか、セクター内で好業績が際立っていることから、ストレートに再評価される流
れとなっている。
SCREENホールディングス<7735>:517円(同-8円)
売り優勢。クレディ・スイス(CS)では、同社、日立国際<6756>、東京エレク<8035>
の投資判断を揃って「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に格下げしている。
前工程半導体製造装置での投資計画のずれ込み、規模縮小のリスクが顕在化しつつあ
ると指摘しているもよう。同社に関しては、台湾ファウンダリ16nm FinFET投資の遅
れに伴って、7-9月期、10-12月期の受注計画下振れを予想、業績の下方修正につなが
っていくとみているようだ。
すかいらーく<3197>:1159円
本日東証1部に再上場を果たす。公開価格と同値の初値1200円をつけ、その後はもみ
合いとなっている。知名度は非常に高いながら、公開価格が仮条件の下限で決定した
こと、公開規模が高水準であったことなどから、初値に対する警戒感は拭いきれない
状況であった。ただ、本日の相場環境が良好であること、今年の大型案件となった西
武HD<9024>が寄り付き後に順調なパフォーマンスを示したことなども思惑視、落ち着
いたスタートとなっている。
東洋エンジニアリング<6330>:498円(同+39円)
急伸。バークレイズでは投資判断を「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」
に格上げ、目標株価も520円から750円に引き上げている。イラク事業における地政学
的リスクの低下、マレーシアでの大型エチレン・プラント建設受注に伴う今期受注高
予想の上方修正などを背景に、来期営業利益予想は62億円から100億円、前期比80%
増に増額修正しているようだ。これに伴い、来期ベースのPERは9倍と割安感が強いと
捉えている。
日立金属<5486>:1940円(同+39円)
しっかり。モルガン・スタンレー(MS)では投資判断を「イコールウェイト」から
「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も1750円から2300円に引き上げている。上
半期決算発表時に、中期計画の見直し策を公表予定、成長戦略の加速やニッチ・トッ
プからの脱却に注目としており、経営陣のスピード感や成長戦略の変化が、中期的な
利益成長への期待を支える展開を想定と。
UACJ<5741>:400円(同+26円)
急反発。米アルコアが7-9月期の決算を発表、その後時間外取引で上昇しており、同
社や日本軽金属HD<5703>などアルミ関連株の刺激材料につながっているようだ。アル
コアの第3四半期売上高は8%増の62.3億ドル、EPSは0.31ドルとなり、コンセンサス
の売上高(58.5億ドル、EPS0.23ドルをともに大きく上回っている。アルミ出荷価格の
上昇なども寄与している見通しであり、国内関連銘柄にも期待感が先行へ。
日本通信<9424>:592円(同+9円)
反発。総務省が来年度からSIMロックの解除を義務付ける制度見直し案を決めたと伝
わったことが材料となっている。国際的に割高な携帯電話料金の引き下げを目的に、
SIMロック解除の義務化で格安スマホへ乗り換えしやすくするという。顧客流入への
期待から株価は商いを伴って上昇。
エナリス<6079>:1274円(同+123円)
大幅続伸。大量の蓄電池の遠隔制御で電力需給を調整するサービスを始めると一部報
道が伝えている。約250億円を投じ、来年をメドに約1万台の蓄電池をつなぐ全国規
模のネットワークを構築する計画で、顧客となる事業者が電力料金を最大で5%程度
削減できるようにするという。サービス拡大への期待から買いが集中している。
FFRI<3692>:10500円(同+1500円)
ストップ高。前日に東証2部へ上場したヤマシンフィル<6240>の初値が公開価格を約
19.6%上回る堅調ぶりを見せたほか、本日、東証1部へ上場したすかいらーく<3197>
の初値が公開価格と同水準で穏便な初値形成となったことも支援材料となり、直近
IPO銘柄への短期資金流入が続いている。その他、JIA<7172>やロックオン<3690>
も高い。