28日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・値動きの強い銘柄に資金集中
・ドル・円は107円80銭付近、東京株式市場の弱含みで上げ渋る展開
・協和発酵キリン<4151>、JFEホールディングス<5411>などが後場決算を発表予定
■値動きの強い銘柄に資金集中
日経平均は反落。116.77円安の15271.95円(出来高概算9億6000万株)で前場の取引
を終えている。27日の米国市場は小幅に上昇。ただし、シカゴ日経225先物清算値は
大阪比85円安の15315円となり、この流れを受けて、やや売りが先行。その後は15350
円辺りでの底堅い値動きをみせていたが、一部要人発言等をキッカケに、じりじりと
下げ幅を広げる展開になった。
東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1100を超えており、全体の6割を占めている。規
模別指数では、大型、中型、小型株指数ともに下落。セクターでは、電力ガス、食料
品、陸運、医薬品などが小じっかり。一方で、非鉄金属の下落率が2%を超えている
ほか、石油石炭、その他金融、機械、ゴム製品、鉄鋼、輸送用機器が1%を超える下
落に。指数インパクトでは、東エレク<8035>、富士フイルム<4901>、キッコマン
<2801>が堅調。半面、ファーストリテ<9983>、ソフトバンク<9984>、ファナック
<6954>が軟調に推移しており、重しとなっている。
日経平均は前引けにかけて下げ幅を広げてきており、5日線の攻防に。市場では日本
銀行の岩田副総裁の発言「金融政策の不確実性は大きい」と伝えられており、これが
嫌気されたのでは、との見方もされていた。
また、決算が本格化する中、計画通りの好調ながらも、通期計画の据え置きについて
はネガティブ視される傾向にある。さらに、カジノ関連の弱さが目立つなど、政権運
営への警戒感などがくすぶるなか、ミクシィ<2121>など一部の強い銘柄などに資金が
集中しやすいようである。
■ドル・円は107円80銭付近、東京株式市場の弱含みで上げ渋る展開
ドル・円は107円80銭付近で推移。ドル・円は、28-29日の連邦公開市場委員会
(FOMC)への警戒感、東京株式市場が弱含みに推移していることで上げ渋る展開。ユ
ーロ・ドルは、1.2696ドルから1.2714ドルで推移。ウクライナ情勢への警戒感から上
げ渋る展開。ユーロ・円は、136円90銭から137円20銭で推移している。
12時17分時点のドル・円は107円80銭、ユーロ・円は137円05銭、ポンド・円は173円
88銭、豪ドル・円は95円16銭付近で推移している。
■後場のチェック銘柄
・岩田日銀副総裁発言などを嫌気、日経平均は先物主導で下げ幅を拡大
・ミクシィ<2121>が強含む、全体相場の手掛けづらさで中小型株の一角に資金
・協和発酵キリン<4151>、JFEホールディングス<5411>などが後場決算を発表予定
☆後場の決算発表予定☆
■13時
ダイトーケミックス<4366>
芝浦メカトロニクス<6590>
サンワテクノス<8137>
京阪神ビルディング<8818>
ジェコス<9991>
■13時30分
協和発酵キリン<4151>
■14時
ニチレイ<2871>
日東化工<5104>
JFEホールディングス<5411>
黒田電気<7517>
カナデン<8081>
エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>
※上記スケジュールは予定になっておりますので、発表日時が変更になる場合がござ
います。
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
12:45 2年国債の入札結果発表
16:00 東証住宅価格