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「朝まで踊れるクラブ」の公認は
日本経済を押し上げるか(前編)

規制緩和で膨らむ新しい市場創造の期待

藤田康人 [インテグレート代表取締役CEO]
【第66回】 2014年11月4日
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どうしてクラブで
踊ることが違法なのか

 10月24日、政府は「ダンス営業」の規制を緩和する風俗営業法の改正案を閣議決定しました。改正案は今国会に提出される方針ですが、背景には2020年の東京オリンピックをにらみ、若者に人気の「クラブ」を風俗営業の範疇から切り離して深夜営業の道を開き、外国人旅行者の集客を目論む意図があるといわれています。

 数年前から、風営法違反によるクラブの摘発がしばしば報道されていることは記憶に新しいかもしれません。簡単に言えば、風営法上、クラブは、喫茶店やバーなどと同じカテゴリに分類され、深夜種類提供飲食店営業の届け出(午前0時以降に酒類を主に提供する飲食店にて必要となる届け出)で営業をしている店が多いため、そういった店が主催して客にダンスを踊らせることが違法行為にあたるのです。

 ダンスを踊ることができるようにするには、「ナイトクラブ」という形で営業許可を得ることが必要となりますが、その場合午前0時以降は営業することができません。

 そもそも、なぜダンスが風営法の規制を受けるのか、今の若い世代にはピンと来ないかもしれません。現行の風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)は、戦後間もない1948年に制定された風俗営業取締法が、その後何度も改正されて現在に至ったものです。48年当時は、男女で踊ることが売買春につながりかねないとして、ダンスを営業行為として行うことを規制したのです。

 しかし、さすがに半世紀以上前に作られた法律を、そのまま今日の実態に適用することはいかがなものかという声が、一般の人や識者の間からも聞こえていたことも事実です。

 今回の改正案では、店内の明るさが休憩中の映画館と同程度とされる10ルクス超のナイトクラブはすべて「風俗営業」から除外されています。このうち、アルコールを提供し、午前0時以降も営業するクラブは、新設の「特定遊興飲食店営業」に分類され、都道府県公安委員会の許可を受けて営業することになります。

 ただし、18歳未満の午後10時以降の入店禁止や、条例で営業地域や営業時間を制限するなどの規定も盛り込まれています。

 前置きが長くなりました。

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藤田康人 [インテグレート代表取締役CEO]

慶應義塾大学を卒業後、味の素株式会社を経て、92年、フィンランド人の社長と二人でザイロフィン ファーイースト社(現ダニスコジャパン)を設立。素材メーカーの立場から キシリトール・ブームを仕掛け、キシリトール製品市場はゼロから2000億円規模へと成長。07年、株式会社インテグレートを設立し、代表取締役CEOに就任。著書に『どう伝わったら、買いたくなるか』『99.9%成功するしかけ』 『漂流する広告・メディア』講演活動も行っている。integrateGroupウェブサイト:http://www.itgr.co.jp/

 


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