「会社一丸となって頑張りましょう」

 このように経営者が語っている光景は、皆さんもよく見かけていることでしょう。

 ところが、職場に目を移すと「あの部門は我々の敵だ」と言わんばかりに、『会社一丸』どころか社内で『部門間の対立』関係が起き、仕事に支障をきたしている会社も少なくありません。

 例えば、生産部門vs設計部門、商品開発部門vsマーケティング部門・・・などの対立が挙げられます。特に、その中でも一番多く見かける対立は、営業部門vs管理部門ではないでしょうか?

 今回は対立が起きる背景にあるギャップの正体と、その対処法を考えてみましょう。

管理部門からお叱りを受けると
過剰に「ムッ」とする営業部門

 あなたは同僚から
「管理部は杓子定規で困る」「営業部は期日を守らない」
と営業vs管理の文句・不満を耳にすることはありませんか?あるいは、組織間の信頼関係が損なわれるような対決に発展した光景を見たことはありますか?

 私は営業マン時代に、管理部門(経理・総務)から伝票の不備や提出書類の遅れに対してお叱りを受けて「ムッ」としてしまい、営業部の先輩に文句を吐露した経験が多々あります。

 更に、経理の担当者から「要領が悪すぎるんじゃないの?」などと指摘を受け、それが度を過ぎていると感じたときには、
「確かに伝票に不備があったことは反省しますが、その指摘の仕方は厳し過ぎませんか?」
くらいを申したことが何回もあります。

 お客様からお叱りを受けたときと違って、身内である社内ゆえ、感情が制御できなくなるのでしょう。私だけでなく管理部門と激突していた同僚が職場にたくさんいました。特に、営業成績は抜群ながら細かいことが苦手なA先輩が、経理担当者と対立したケースを印象深く覚えています。

 ある日、A先輩がお客様への訪問から帰社してみると、
《当月分の経費清算は翌月3営業日が締め切りです。お忘れなく》
と大きく書かれたメモが机の上に置かれていました。

 それを見つけたA先輩は、
「恥をかかせて、ふざけるな!」と経理部に怒鳴り込み、小競り合いになったのです。さらに、火に油を注ぐような出来事が起きました。感情的に文句を言い出したA先輩に対して経理担当者は、
「経費清算が毎月滞っていたから対処しただけです。何か?」
とお役所のように冷静な回答したのです。