株式レポート
10月31日 17時0分
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日銀が追加金融緩和を発表!〜前回緩和発表時に上がった業種は?〜 - マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部「米経済の「今」を読む -経済指標動向-」

■サプライズで日銀が追加金融緩和を発表
本日(31日)、日銀が市場の予想に反して追加金融緩和に踏み切った。追加緩和を好感し、日経平均は755円の上昇でアベノミクス相場の高値を更新した。また、ドル円は一時111円台をつけた。

本レポートは通常は米国経済について記しているが、本日は特別号として追加金融緩和の内容や前回緩和時に上昇した業種の紹介などを行う。

■追加金融緩和の内容とは
本日追加で実施されることが決定した内容は以下のとおりである。

・マネタリーベース増加額の拡大 年間約60―70兆円→約80兆円
・長期国債保有残高の拡大および平均残存期間の長期化
長期国債保有残高 年間約50兆円→80兆円(30兆円の増加)
平均残存期間 7年程度→7―10年程度
・ETF買い入れ金額の増加 年間約1兆円→約3兆円(3倍)
※JPX日経400ETFの買い入れを開始
・REIT買い入れ金額の増加 年間約300億円→年間約900億円(3倍)

株式市場にとって特にインパクトが大きいと思われるのは、ETFの購入金額を3倍にしたことであろう。昨今GPIFの国内株比率の引き上げが話題を呼んでいるが、それと同様に直接的に株価に作用する施策である。また、米国がQE3(量的金融緩和第3弾)終了を決定したタイミングで日銀が追加緩和に動くという真逆の構図は非常に興味深い。米国のマネタリーベースが縮小方向に向かう一方で日銀は拡大させるということは、ダイレクトに円安ドル高方向に作用すると考えられる。

■追加金融緩和を決定した理由
日銀の発表資料によれば追加金融緩和に踏み切った理由は、「消費税率引き上げ後の需要面の弱めの動き」、「原油価格の大幅な下落」が物価の下押し要因として働いていることをあげている。増税後の日本経済で個人消費が大きく落ち込んでいたことは明らかだったにも関わらず、これまで黒田総裁は再三強気な物価見通しを表明してきていただけに、急激な追加緩和に転じたのは意外感がある。黒田総裁が政府に対して再三求めてきたのが、「消費再増税の断行」である。これらの材料を踏まえて考えれば、「政府の再増税決断に対する援護射撃」と考えるのが自然であろう。実際、9人の日銀政策委員のうち賛成5人に対し反対4人と足並みは揃っておらず、追加緩和の可決は薄氷を踏むような状況だった。黒田総裁と執行部がやや強引に今回の追加緩和を決断した、と考えられる。

■今後の株価や為替のシナリオは
2013年4月に異次元緩和が発表された以降のマーケットの動きから、今後のシナリオを推察してみたい。グラフに示したように、異次元緩和の発表された4月4日からバーナンキFRB議長が量的金融緩和の終了を示唆して株式市場が暴落した通称「バーナンキ・ショック」までの1ヶ月半で、日経平均は約4,000円上昇した。また、ドル円は同期間に約10円円安に振れている。もちろん前回株式市場やドル円が前回の緩和発表時とまったく動きをするわけではないが、異次元緩和第2弾のインパクトは相当に大きく、しばらくは円安株高傾向が続くと考えて良いのではないか。



■前回緩和時に上昇率が顕著だった業種は?
今後の有望業種を探るために、前回2013年4月4日異次元緩和の実施が発表された後の上昇率が上位だった業種を調べてみたところ、以下のとおりだった(表参照)。緩和発表後1ヶ月間、2ヶ月間の上昇率首位はいずれも証券商品先物であった。また、短期的にはその他金融業や不動産といった金融関連の業種の上昇が目立つ結果となった。「「出遅れ株を探すヒント〜上半期の総括&下半期のシナリオは〜」で掲載したように、「証券商品先物」や「不動産」は明確な上期の出遅れ業種である。その意味でもこれらの業種に好パフォーマンスを期待できる可能性がある。



今後マーケットの注目は、追加緩和という黒田総裁のサポートを受け、安倍総理が消費増税の決断をどのようにくだすかということに移るだろう。その動向については随時本レポートなどでお伝えしていきたい。

日本銀行発表 「量的・質的金融緩和」の拡大
マネックス証券 「出遅れ株を探すヒント〜上半期の総括&下半期のシナリオは〜」

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(マネックス証券)


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