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部下の能力を120%引き出す「質問」の技術
【第5回】 2008年3月3日
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齋藤淳子 [(株)コーチ・エィ シニア・エグゼクティブコーチ]

自分と違う意見を受け止める

 上司が指示を出しても、部下の全員が納得して行動してくれるとは限りません。上司のあなたと違う意見を持っていることもあるはずです。

 たとえ上司と異なる意見を持っていても、部下のほうからはなかなか言いにくいものです。時には、上司のほうから自分とは異なる部下の意見を引き出すように質問を投げかけてみることも必要です。あなたは、自分と異なる意見を持っている部下の言葉に耳を傾けているでしょうか。

部下:「私はやはりA案より、B案のほうがいいと思っているんですが」

上司:「いまさらつべこべ言うな。会議で決まったことなんだから、全員で協力してやっていくんだ」

 例えば、ミーティング終了後にこんな会話が上司と部下の間で交わされました。会議では今回の販売促進キャンペーンについては多数決でA案に決まったのですが、どうしても納得しがたい思いがあるからこそ、部下は上司に話しかけてきているのです。

 そんな時、すでに決まったことだからと部下を突き放してしまったら、部下はどんな受け止め方をするでしょうか。

 「決まったことにいまさら反対したいわけではない。自分のような意見もあることを知っておいてほしいだけなのに。結局みんなの意見を聞くといっても、形式だけのことなのか……」

 部下は、こんなふうに感じているかもしれません。では、こんな場合に上司はどうやって答えればいいのでしょうか。

部下:「私はやはりA案より、B案のほうがいいと思っているんですが」

上司:「私はA案のほうがいいと思っているんだが、君がそこまでB案をおすのは何か特別の理由でもあるのかい?」

部下:「実はみんなの前では言いにくいことでしたので……」

上司:「なんだい。話してごらんよ」

 これなら部下は、「自分の上司はちゃんと自分と向き合って、話を聞いてくれる人だ」と感じてくれるのではないでしょうか。

 また、自分と異なる意見や、みんなと違う意見を持っている部下の話を聞くことは、上司にとってもメリットがあります。新しい考えや発想の気づきを与えてくれるチャンスのひとつになるからです。そして、さらには部下とのコミュニケーションを新たに深めるきっかけにもなります。

 

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齋藤淳子 [(株)コーチ・エィ シニア・エグゼクティブコーチ]

立教大学法学部卒。神戸製鋼を経て、1990年MSC(マネジメントサービスセンター)入社。数多くのリーダーシップ研修やコンサルティングを行う。1999年、(株)コーチ・トウェンティワン入社。2001年、(株)コーチ・エィへ。現在は、シニア・エグゼクティブコーチとして、上場企業を中心に経営者・管理職層へのトレーニング、および1対1のコーチングを実施。
コーチ・エィのホームページはこちら


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