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人を動かす 説得コミュニケーションの原則
【第5回】 2009年11月16日
著者・コラム紹介バックナンバー
福田 健 [C.N.S(株)話し方研究所会長]

「とっさの一言」が相手を動かす!
臨機応変な対応ができるようになるコツ

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準備して、準備にとらわれない

 何事も、行きあたりばったりでは力は出し切れない。

 なんとかなるだろうと軽い気持ちで、説得にかかったところ、
 「そもそも、なんでやる必要があるのか」
と、そもそも論を持ち出されて、必要性について、順序立った説明もできないまま、引き下がる羽目に……といったケースは、決して少なくない。

 準備しないで説得に臨む最大の欠点は、
 「なんだ、そんなことも調べてないのか」
と、相手に主導権を握られてしまう点にある。たとえ、知識・情報が豊富でも、整理され順序立っていなければ、力強い主張はできない。

 準備して臨んでも、準備が役に立たないこともある。
 「残業までして準備したのに、損した」
 でも、それは違う。そのとき役に立たなくても、蓄えとして残る。蓄積は余裕を生む。

 ある政令指定都市。

 市が推進する施策について、住民の理解と協力を得るための説明会が催されることになった。

 会議には、当日、80人近い人たちが集まる予定だった。説明に当たる吉池課長は入念に準備し、資料・パワーポイントのシートにも、前の日に目を通した。

 1つだけ気がかりなのは台風の接近で、当日の朝から、強い風が吹き荒れ、時々雨が激しく降ってきたことだった。午前中、会場に連絡すると、
 「予定どおりやります」
とのこと。

 吉池課長は、開始時間15分前に入った。広い会場には、5人の人しかいなかった。開始時間になっても、人数は増えない。

 先方は、5人でも始めてほしいという。80名を想定して準備した話を、5人の前でするわけにいかない。

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福田 健 [C.N.S(株)話し方研究所会長]

1983年株式会社話し研究所を設立。2004年に会長に就任。「コミュニケーション」を軸にした講座、講演を企業、官公庁を中心に行い、話し方研究所でもセミナーを開催。主な著書に、『人を動かす会話術』『上手な「聞き方・話し方」の技術』などがある。


人を動かす 説得コミュニケーションの原則

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「人を動かす 説得コミュニケーションの原則」

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