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新聞・週刊誌「三面記事」を読み解く

朝日新聞記者が記者章を知人に貸与
ジャーナリストなら、自社の不手際を断罪してみろ

降旗 学 [ノンフィクションライター]
【第93回】 2014年11月15日
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 過日、朝日新聞の『わたしの紙面批評』というコーナーに、腹を抱えて笑ってしまうような寄稿文が掲載された。お書きになったのは北海道大学院法学研究科の中島岳志(なかじま・たけし)准教授だ。

 ギャグで書いてるんだろうな、これ。だったらハイブロウだな、と唸ってしまうほどだった。中島准教授はこう書く。

『朝日新聞へのバッシングが続いている。これに政権与党が加勢し、吉田証言をめぐる朝日新聞の報道が国際社会を動かしたという言説がまかり通っている。木村幹・神戸大学院教授による論考(『中央公論』11月号)が実証しているように朝日の吉田証言報道は韓国メディア・世論に何ら影響を与えていない(中略)。

 いま重要なのは、権力者からのプレッシャーに屈することなく、朝日新聞の主張を貫くことだ。安倍政権からの圧力を忖度し、報道や批判を自主規制するようなことがあってはならない』

 つまりは、こういうことか。旧軍人だった吉田清治氏(故人)は、軍命により済州島で二〇〇人の韓国人女性を狩り、強制的に従軍慰安婦に仕立てた――、と自らの著書に書き、講演でも同じ趣旨の発言をした。

 朝日新聞はその証言を鵜呑みにし、裏取りもせず紙面に掲載。これが、一九八二年のことだ。一九九六年、週刊新潮が生前の吉田氏を直撃し、

 「あれは虚構。本を面白くするために作った話」

 との談話を本人から引き出しているにもかかわらず、天下の朝日新聞は世紀の「大誤報」を真実と言い続けてきた。三二年間もですよ。それが今夏、ようやくあの吉田証言が誤りだったと認めるに至った。

 では、その三二年のあいだに何が起きたか――?

 九〇年代から元慰安婦を名乗る韓国人女性が名乗りを挙げ、日本に対し補償を請求する活動が活発になった。彼女らは一様に、日本軍に強制連行され、従軍慰安婦として働かされたと証言した。吉田証言と重なるのである。

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降旗 学[ノンフィクションライター]

ふりはた・まなぶ/1964年、新潟県生まれ。'87年、神奈川大学法学部卒。英国アストン大学留学。'96年、小学館ノンフィクション大賞・優秀賞を受賞。主な著書に『残酷な楽園』(小学館)、『敵手』(講談社)、『世界は仕事で満ちている』(日経BP社)他。


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三面記事は、社会の出来事を写し出す鏡のような空間であり、いつ私たちに起きてもおかしくはない事件、問題が取り上げられる。煩瑣なトピックとゴシップで紙面が埋まったことから、かつては格下に扱われていた三面記事も、いまでは社会面と呼ばれ、総合面にはない切り口で綴られるようになった。私たちの日常に近い三面記事を読み解くことで、私たちの生活と未来を考える。

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