
【今回のまとめ】
1.「スマート・グリッド」とは「賢い送電網」のことである
2.停電や断線から自力で立ち直り、消費者から電力会社への「売り返し」を可能に
3.「スマート・グリッド」はアメリカの競争力維持のコア・プロジェクト
4.関連銘柄ではアイトロンが最も恩恵を受ける
1月20日に米国大統領に就任するバラク・オバマ氏は「スマート・グリッド」の支持者です。先日上院が可決した「経済復興計画」の中でも、「スマート・グリッド」に対して320億ドルの予算が割り当てられました。そこで今回は、「スマート・グリッド」とは何かについて説明したいと思います。
「スマート・グリッド」とは、直訳すれば「賢い送電網」ということになります。従来の送電線は大きな発電所から一方的に電力を送り出す方式でしたが、ピーク消費量に照準を合わせた容量の設定はムダが多いばかりでなく、送電網自体も自然災害などに弱く、復旧に手間取るケースが多かったのです。
このため、より分散されていて、消費者との双方向でのやり取りの余地があり、より進んだ電力使用測定システムを備えている送電網が望まれています。つまり、「賢い送電網」とはそのような特徴を備えている送電線と言えます。
その最大の特徴は次の2点に集約できます。
1.停電や断線などアクシデントが起きたとき、送電線が自力で治癒できる
2.ソーラー・パネルなどで家庭や私企業が生産した電力を電力会社に売り返せる
ちなみに、風力発電や電気自動車やソーラー・パネルなどの「グリーン・エネルギー」技術は「スマート・グリッド」の一部ではありません。むしろ、それらのデバイスは「スマート・グリッド」が構築されることによって初めてうまく機能し、商業的に成功を収めることができるだろうと考えられます。
米国のエネルギー省は、「スマート・グリッド」を単なる電線の増強やアップグレード作業というふうにはとらえておらず、むしろ1970年代に国防省の肝いりで開始されたARPAネット(=「アーパ・ネット」と読みます)のような存在であると位置づけています。
ARPAとは、国防省先端リサーチ・プロジェクト局の略です。ARPAは研究委託先であるカリフォルニア大学バークレー校、マサチューセッツ工科大学、ランド研究所などの独立したコンピュータを電話回線を通じて連結しようと試みました。これが後のインターネットへと発展したのです。
インターネット技術がアメリカで発展し、米国の国際競争力の維持に少なからず貢献したように、「スマート・グリッド」の研究開発もアメリカの競争力の維持につながるとオバマ氏をはじめ、多くの関係者は考えています。
オバマ新大統領
,
スマート・グリッド
,
賢い送電網
,
コア・プロジェクト
,
グリーン・エネルギー
,
ARPAネット
,
アーパ・ネット
,
ARPA
,
国防省先端リサーチ・プロジェクト局
,
インターネット
,
世界投資へのパスポート
,
ザイオンライン
,
ZAiオンライン