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ATPツアーファイナル・ベスト4を支えた
「チーム錦織圭」の多大な功績

相沢光一 [スポーツライター]
【第324回】 2014年11月18日
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 先週土曜の深夜(15日)、テレビ画面に釘づけになっていた人も多かったに違いない。プロテニスの年間成績上位8人だけが出場できるATPワールドツアー・ファイナル準決勝、錦織圭vsノバク・ジョコビッチ(セルビア)の試合である。

アジア人選手には夢のまた夢だった
「ATPワールドツアー・ファイナル」の舞台

 この大会は1970年に「ザ・マスターズ」という名称で始まった。その後「ATPツアー選手権」、「マスターズカップ」と名称を変え、2009年から開催地がロンドンに固定されて名称も「ATPワールドツアー・ファイナル」になった。今回、錦織が出場して初めて、この大会を知った人も多いだろう。日本人を通り越してアジアの選手がこの大会に出場することは夢のまた夢だったのだから、それも仕方がない。

 そんな大会に錦織は出場しただけでなく、1次リーグで世界ランク6位のアンディ・マレー(英国)、同10位のダビド・フェレール(スペイン=8位のミロシェ・ラオニッチが負傷棄権のため代理出場)を下して、準決勝に進む快挙を成し遂げた。

 その対戦相手はこの大会を一昨年、昨年と連覇している世界ランク1位の王者ジョコビッチ。1次リーグではその実力を発揮、3試合をいずれもストレートで勝って準決勝に進出した。そんな強者を相手に錦織は、第1セットを1-6で落としたものの、第2セットは巧みな技が冴え3-6で奪取。「この勢いなら勝っちゃうかも」と思わせた。勝負を決める第3セットは第1ゲームがすべてだった。相手のサービスゲームを40―15。ダブルブレークのチャンスだ。スタートのゲームで相手をブレークすれば相当のアドバンテージになる。このゲームを取っていれば精神的に優位に立ち、勝つ可能性もあった。が、ここで踏ん張るのが王者の凄さで、ジョコビッチはそれを許さなかった。粘り強く拾って錦織のミスを誘発。サービスゲームをキープすることに成功する。ここからは流れが完全にジョコビッチに傾き、6-0で錦織は敗れた。

 しかし、世界ランクひとケタの選手をいずれもストレートで退けてきたジョコビッチを相手にフルセットに持ち込み、取った第2セットは我を失わせるまで追い詰めた。テニスファンの誰が、こんな日本人選手が出現すると想像できただろう。

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相沢光一 [スポーツライター]

1956年埼玉県生まれ。野球、サッカーはもとより、マスコミに取り上げられる機会が少ないスポーツも地道に取材。そのためオリンピックイヤーは忙しくなる。著書にはアメリカンフットボールのチーム作りを描いた『勝利者』などがある。高校スポーツの競技別・県別ランキングをデータベース化したホームページも運営。 「高校スポーツウルトラランキング」


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