経営 X 人事

現場の協力を
なかなか得ることができません

新しい人事制度がなかなか浸透しない。ヒアリングをしようとしても、なかなか協力してもらえない。

人事部スタッフがしばしば直面する悩みです。

「相手はそう簡単に変わらない」。そのことをふまえて、まず省みるべきは自らの姿勢。曽山さんは、そのように指摘します。

【質問】
現場の協力を得られるようにするにはどのようにすればいいかについてご相談です。
人事に異動して2ヶ月がたちますが、事業部側の社員の非協力的な姿勢に悩んでいます。ヒアリングをしようとしても迷惑な顔をされるケースが多く、新しい人事制度の浸透などでもなかなか協力をしてくれません。一方で協力姿勢を見せてくれる社員もいるのですが、そういう社員に限って難しい要望ばかりあげてくることが多く、これはこれで対応に苦労しています。自分なりには一生懸命がんばっているつもりですが、どうしても巻き込めず困っています。曽山さんならどのようにされるか、アドバイスいただけないでしょうか。
(東京都 H.T)

社員の人事への協力姿勢を
高めるポイント

 H.Tさん、ご質問ありがとうございます。

 社員の巻き込みというのはとても大変ですよね。

 特に自分ががんばっているのに社員の反応が薄かったり非協力的だと、どうしてもがんばる力も出てきませんよね。

 私も人事本部に異動したての頃は苦労しました。
自分の経験も踏まえて、どのような動きがあるかを考えてみました。

 大きくは3つあります。

1)協力してほしい社員に、自ら興味を持つこと
2)お願いをするのではなく、困っていることを聞き出すこと
3)できない約束ではなく、自分が必ずできる約束をすること

 大原則は、相手に変わってほしければ、自分が変わること。

 相手に対して「なんで動いてくれないんだ!」というストレスや怒りをもったときには「相手はそう簡単に変わらない」と言い聞かせて、まずは自分自身を変えていくことを試しましょう。

 相手はなぜ変化してくれないかというと、「変化する意味がわからないから」です。意味がないと思っているということです。

 相手に変わってもらうためには「変化したほうが自分のためになる」と思ってもらわない限り変化はしません。

 そういう人を強引に変えようとしても反発が強くなるだけで、むしろ関係は悪化します。

 だからこそ大切なことは、「自分が変わること」。

 自分が相手にとってより良い存在、つきあうと有益な存在になるとわかれば相手も自然と軟化してくれたり、向き合ってくれるようになります。

 相手が動いてくれなくて悩んでいたり、腹が立つという状態のときになったら「自分が変わる」ということを思い出して次のようなアクションをとっていただくとよいと思います。

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曽山哲人

1974年神奈川県横浜市生まれ。上智大学文学部英文学科卒業。1998年伊勢丹に入社、紳士服配属とともに通販サイト立ち上げに参加。1999年、20名程度だったサイバーエージェントに入社。インターネット広告の営業担当として入社し、後に営業部門統括に就任。2005年に人事本部設立とともに人事本部長に就任し2008年に取締役就任。現在は「採用・育成・活性化・適材適所」など人事全般を手がける。社外にもブログやソーシャルメディア、著書による情報発信や人材マネジメントや組織活性化等、幅広いテーマで講演・教育活動も積極的に行っている。近著に「クリエイティブ人事 個人を伸ばす、チームを活かす」(金井壽宏・神戸大学大学院教授と共著。光文社新書)がある。


曽山が答える人事の疑問

会社が急拡大する中で、さまざまな人事施策をリードし、挑戦的な企業風土をつくり上げてきたサイバーエージェント取締役の曽山哲人氏が、人事部門で働く方の疑問や悩みに答える。
 

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