株式レポート
11月18日 7時59分
マネックス証券

【新潮流】第117回 映画違い - 広木隆の「新潮流」

◆「メメント」という映画があった。「バットマン」シリーズで有名なクリストファー・ノーラン監督の代表作のひとつである。前向性健忘(10分前の出来事さえ忘れてしまう症状)という記憶障害になった男が、妻を殺した犯人を追う異色サスペンス。この映画は、時間が逆行してストーリーが進んでいくという斬新な手法が話題となった。物語が、終わりから始まりへと進む。通常ならラストシーンである場面から始まって、通常ならオープンニングとなるシーンで終わるのである。これはかなり「奇妙な」感覚であった。

◆つい最近も「メメント」を観たときと同じような感覚を味わった。時間軸を逆行しているような感覚だ。解散・総選挙がまずありき。その大義名分として消費増税を延期する。昨日発表された7-9月期のGDP速報値は予想外のマイナス成長となった。これ、順番が逆である。7-9月期のGDP速報値を見て景気情勢を判断するはずではなかったか。出てきた数字はかなり悪い。これでは消費税を予定通り上げることは難しい。増税は先送りにするが、その信を国民に問うため国会を解散する。これが通常の「時間軸」であろう。

◆ところが解散・総選挙も増税先送りもGDPが出る前から既定路線になっていた。本日行われる消費税引き上げについての有識者会議(点検会合)最終回はどんな議論になるのか見ものである。この期に及んで真面目に日本の景気の現状を議論するのか。そのうえで消費増税の可否について「結論」を下すのか。

◆昨日開かれた4回目の点検会合は、2期連続マイナスGDPを見てなお、「予定通りに増税するべき」と主張するメンバーが多数派を占めたというから、驚きである。増税見送りが事実上決まっていても、GDPが大幅に下ぶれしても、それでも増税を主張する。この会合の存在意義はなんなのか、首をひねるばかりだ。

◆それにしても今回のGDP、エコノミストの予想は大外れであった。予想の平均は2%台半ば、中央値で2%、マイナス成長を予想したものは皆無であった。確かに今回のマイナス成長を予想するのは難しかった。だからエコノミスト諸氏を責めるつもりは毛頭ない。翻ってすごいのは早い段階からGDPが相当悪い数字になると知って消費増税見送りの判断をした安倍首相である。

◆首相にはこのGDPの結果が見えていたのだ。それで合点がいく。時間軸を逆に遡ったのではない。首相は未来に行ってこのGDPを見てきたのである。映画の喩えも変えなければならない。そう、さしずめ「バック・トゥ・ザ・フューチャー」あたりが妥当だろう。ん?未来に行って帰ってきたのだから、「バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2」が正解である。しかし、SF映画でもSF小説でも、こういうタイムトラベル物のお約束は、未来を知って過去を変えてはいけないということだが、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」はそもそも過去を変えようという映画。その辺りも、今回のドタバタ劇にそっくりである。

マネックス証券 チーフ・ストラテジスト 広木 隆

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