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決闘しようとした少年たちが「決闘罪」で書類送検
申し込んでも、拒んでも、決闘は罪になる

降旗 学 [ノンフィクションライター]
【第94回】 2014年11月21日
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 安倍晋三総理の言っていることがどうにもよくわからない。国民の信を問うために衆院を解散すると言っておきながら、二〇一七年には消費税を必ず一〇%にあげる。延期は今回っきりで、次の延期はないと言う。

 消費税を一〇%に上げるのか、それとも消費増税そのものを中止するのか、そのいずれかを問うための解散ならわかるのだが、いったい我が国の総理は私たちに何を問おうとしているのか――?

 もっとよくわからないのが、自公連立で過半数を割ったら退陣する宣言だ。

 次の選挙から定数が四七五になり、したがって過半数は二三八議席になるのだけど、前回の選挙で自民党が勝ちすぎたものだから、今回、自民党と公明党で議席を八十八議席減らしても、連立で軽く過半数を超える。わかりますか、八十八議席を失っても勝てるんですよ。

 クライマックスシリーズで一位通過チームに三勝のアドバンテージをやって、さらに第四戦で10対0から試合を始めるようなものではないか。にもかかわらず、過半数割れならインドネシア……、じゃなくて、タイ人……、でもなく退陣だ、なんて息巻いている。

 安倍ちゃんと言えば、小泉純一郎サンが総理だったときの幹事長。小泉サンのような破天荒なまでのリーダーシップでぐいぐい引っ張られたり、現在の三百二十六という何でもできる議席数の威を借らないと何もできないひ弱な宰相と思っていたが、ついにわけのわからないことを言い出した。

 わけがわからないと言えば、みんなの党の渡辺喜美ちゃんだ。

 この人が党の代表だった頃のみんなの党は、渡辺喜美の「我が身の党」だったのだけど、今回の選挙を前に解党が決まった。一年くらい前、ともすると五年以内にみんなの党と維新の会はもうなくなっているかも、と書いたのだけど、図らずも予言は当たったことになる。

 「極めて独裁的な『みんなの党抹殺事件』だ」

 解党が決まった総会の席で、渡辺前代表はこう記者団に言ったそうだ。

 たいへん笑わせてくれるコメントだが、ここで問題です。
 みんなの党を抹殺するきっかけをつくったのは誰でしょう?

 わかった方は、今度の選挙までに、DHCの会長から借りた八億円の使い道その他をきっちり説明しておきましょうね。それとも、また誰か別の人に何億も借りるのかな。自分が党首になるために、またまた新しい政党を立ち上げるらしいから。

 我が身の党……、もとい、みんなの党は、たった五年しかもちませんでした。

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降旗 学[ノンフィクションライター]

ふりはた・まなぶ/1964年、新潟県生まれ。'87年、神奈川大学法学部卒。英国アストン大学留学。'96年、小学館ノンフィクション大賞・優秀賞を受賞。主な著書に『残酷な楽園』(小学館)、『敵手』(講談社)、『世界は仕事で満ちている』(日経BP社)他。


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