パセリ うわ……。顔は笑ってるけど目が虚ろでヤバい感じ……。トマトちゃん、大丈夫……?

トマト えー☆ わたしは大丈夫だよー☆ ほんとに大丈夫だからー☆ そうそう、大丈夫大丈夫大丈夫アハハウフフアハウフフアハハハヒヘホ☆

トマトが<br />『嫌われる勇気』を読んだら

パセリ 壊れてる! けっこう壊れてるから! 正気を取り戻して! えい! 正拳突きぃ!

トマト ……へぷっ☆ はっ! 今のわたしって全然、大丈夫じゃないかも!?

パセリ よかった……。とりあえず殴ってみたら正気に戻ったわ……。いいこと、トマトちゃん。大丈夫なんて嘘をついてたらダメ。そうやって我慢してたら絶対、幸せになれないんだから。もっと自分のことを大切にしなさいよ。

トマト で、でもー☆ わたしは野菜アイドルだからー☆ 応援してくれるみんなのためにいつも笑顔でいなくちゃー☆ わたしが我慢すればみんな幸せーみたいな―☆

パセリ そんなの違うって。トマトちゃんは大きな勘違いをしてるわ。そもそも私たちは『他者の期待を満たすために生きているのではない』の。『わたしが我慢すればいいだけー☆』なんて考え方はね、聞こえはいいけど、実際は他者を下に見た自己中心的な発想よ!

トマト えー☆ それってどゆことー? わたしはファンのために頑張ってるのにー☆

パセリ 『○○のために』『○○してあげる』――自分は与える立場で、相手は受け取る立場。つまりは『縦の関係』よ。これじゃまるで、自分だけ世界の中心にいるみたいじゃない。

トマト うーん☆ 言われてみればそうかもー☆ でも、だったらどうすればいいのかなー☆