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山崎元のマネー経済の歩き方

ヘッジファンドの運用の説明手順

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第74回】 2009年3月23日
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 縁あって、知人が運用するヘッジファンドの設計を手伝うことになった。実際の運用プロセスをどうつくるかという点がいちばん重要なのだが、ビジネスとしては、資金の提供者に対する説明資料の作り方も大切だ。

 ある証券会社にいただいた資料によると、運用部分の典型的な説明順序は、以下のようなものだ。

 (1)投資機会、(2)投資哲学、(3)運用プロセス、(4)サンプルとなるトレード、(5)ポートフォリオの構築方法、(6)リスクの管理、(7)情報開示、(8)要約と「エッジ」の説明、(9)運用成績、(10)ファンドの条件(手数料など)。

 年金運用のように長期にわたることを前提とする場合は、投資哲学から説明するのが普通だ。しかし、ヘッジファンドはなんらかのチャンスを見つけてこれを投資収益に変えるのだから、今、何を狙いとして運用するのかを説明することが効果的なのだろう。現状は、金融危機による市場の激変で個々の企業の状況が大きく変化しているし、株価形成が明らかに混乱している。本来は、企業分析が有効で、ヘッジファンド的な運用にとってチャンスが大きいときだろう。

 投資哲学は、通常のロング(買い持ち)100%の運用なら、企業の価値分析を重視するのか、成長評価を重視するのかなど、運用の根本的な考え方を述べることになりそうだ。だがヘッジファンドの場合、投資機会やサンプルとなるトレードのようなかたちで何をチャンスと見ているのかを別途強調して説明するので、たとえば「トップダウン型で運用する」とか「クオンツ(計量分析による運用)」とか、おおまかな投資のスタイルを宣言することが一般的なようだ。

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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12社を渡り歩いた資産運用の現場に一貫して携わってきた視点から、「資産運用」の方法をどう考えるべきか懇切丁寧に説く。投資家にもわかりやすい投資の考え方を伝授。

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