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吉田恒のデータが語る為替の法則

ドル安・円高再開の「判定方法」とは?

吉田 恒
【第48回】 2009年10月7日
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 9月から急ピッチで進んだ米ドル安・円高の動きですが、米ドル/円は、88円割れ寸前のところで一息つきました。

 ただ、これで米ドル安・円高のトレンドが終わったと考えるのは、早計ではないでしょうか?

 過去を見てみると、米ドル/円は9月と10月に、同じ方向に動きやすい傾向があります。直近の10年間では、7年間が同じ方向に動いていました。

 その意味では、今年の9月が米ドル安・円高となったわけですから、7割の確率で、10月も米ドル安・円高が継続するといった見通しになります。

米ドルの対円騰落状況

 さらに、9月の値動きは、年末にかけての米ドル/円の方向性を考える上で、とても重要な意味合いを持っています。

 前述した10月の「前兆」ということだけでなく、これまでは、11~12月の動きをも先取りしている場合が多かったのです。

 つまり、9月の値動きは、経験的に「ダマシ」が極めて少ないということです。

今年の9月、大きく米ドル安が
進んだということは?

 ただし、経験的に「ダマシ」が少なかったということで、これまでまったくなかったわけではありません。たとえば、2004年と2006年の場合、9月は小幅な米ドル高・円安となったものの、10月以降は一転し、米ドル一段安へ向かうところとなりました。

 このように9月の米ドル/円が「ダマシ」となった時の特徴は、9月が「小動き」だったということでした。

 その意味では、このようなケースは、9月が秋から年末にかけての相場の「ダマシ」になったというのではなく、10月から新たに大相場が始まったというほうが正しいと思います。

 さて、今年の9月は大幅な米ドル安・円高となりました。そうなると、「9月が『小動き』で、秋の大相場が10月から始まる」というケースではないようですから、通常なら、9月からの米ドル安・円高が、さらに年末にかけて一段と広がっていくことになりそうです。

 下に示したチャートを見てわかるように、8月から9月にかけて、ほぼ一本調子で米ドル安・円高が進みました。

米ドル/円 日足
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足

 8月につけた高値は97円台後半で、9月に88円割れ寸前まで米ドル安が進んだということは、2カ月間で10円近くも米ドル安・円高になったということになります。

 この流れは、今後も続くのでしょうか?

 
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吉田 恒 

立教大学文学部卒業後、自由経済社(現・T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。財務省、日銀のほかワシントン、ニューヨークなど内外にわたり幅広く取材活動を展開。同社代表取締役社長、T&Cホールディングス取締役歴任。緻密なデータ分析に基づき、2007年8月のサブプライムショックによる急激な円高など、何度も大相場を的中させている。2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケット エディターズ」の日本代表に就任。


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