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拡大し続けるオンライン海賊版被害対策サービス
「パイレシーテイクダウン」の実力

待兼 音二郎
2014年11月26日
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 このMAG Projectは米Publishers Weeklyでも紹介された。総体としては好意的な評価だったが、「過去にも同じような取り組みはなされ、いくつもの問題サイトを閉鎖させたものの、別の名前とURLで復活しただけだった」という指摘も見られた。

 確かにその通りで、海賊版の撲滅は一筋縄ではいかない。前述の経済産業省の調査によると、元オンライン海賊版ユーザーが利用を取りやめる理由としては、道義心の芽生えよりは、むしろ「海賊版サイトが閉鎖されたから」や「正規配信サイトができたから」といった物理的な要因の方が大きいことが判明している。

 海賊版は、ネットの道ばたに、これ見よがしに置いてあるから手を伸ばしたくなるのだ。探すのに苦労するくらいなら、おとなしく正規版を買う人は多い。

オンライン海賊版の発見・削除を
安価で実現するサービス

 今回のMAG Projectは、意識啓発だけでなく、海賊版サイトの削除にも力を入れている。二面作戦の後者を担うのが民間業者による海賊版対策サービスだ。プロジェクト開始と同時期に国内サービスを開始した株式会社リーナーズに話を聞いた。

 「パイレシーテイクダウン」は、動画や音楽も含む著作物や、ソフトウェアの違法アップロードを監視・削除するサービスだ。顧客からの依頼を元に、海賊版アップロードを網羅的・継続的に独自システムで24時間監視。検出すると、法に基づいてファイル共有サイトなどから海賊版を削除し、GoogleとBingに対して、同海賊版を掲示しているサイトを検索結果から削除する手続きを行う。

「パイレシーテイクダウン」による海賊版の監視・削除の模式図。クラウドを活用することにより、導入費用を安価に抑えることができている

 違法アップロードされた海賊版そのものを消すだけでなく、検索からも辿り着けなくすることで、二重に被害を防ぐわけだ。そして特筆すべきは、費用の安価さだ。初期導入費が1万5000円で、商品30点までのライトプランが月額7000円、商品500点までのエンタープライズプランが月額3万2000円と、個人事業主でも手が届く範囲に収まっている(ただし、海賊版を実際にダウンロードして目視検証してほしいなどの追加要望がある場合は、オペレーター増員のために10万円以上の追加費用がかかったりするので注意)。

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