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拡大し続けるオンライン海賊版被害対策サービス
「パイレシーテイクダウン」の実力

待兼 音二郎
2014年11月26日
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 日本に先立って14年3月に欧米でサービスインし、アメリカやロシアの企業を顧客に1600点を越える商品の海賊版を監視、12万6000件以上を削除してきた。そして日本でも、同年5月から企業数社向けに試験的にサービスをはじめ、順調に回っていることが確認できたことで、8月に一般発売を開始した。国内でもすでに、約1100点の作品を監視し、約94000件の海賊版を削除する実績を上げている。

 その安さの秘訣は、クラウドの利用にある。リーナーズがまず参入した欧米市場では、大量のサーバーでインターネットをまるごとインデックス化する手法が一般的だった。これは言うなれば、Googleの検索エンジンを新たに作るようなもので、規模が大きい分コストもかかる。

 「そこで弊社は、クラウドの手法をとることにしました。外部の検索APIやソーシャルネットワークAPIなどを使って効率的に検索。これによりコストを大幅に下げられるだけでなく、『商品の発売日周辺に監視して』といったピンポイントの検索にも柔軟に対応できるようになりました」(リーナーズ 代表取締役 一色章太氏)

 安いだけでは意味がないが、実効性も高く評価されている。「米国システムの利用経験がある企業様にも弊社システムをご利用頂きましたが、同じレベルの網羅性で海賊版を検出するとの評価を頂いております」(同氏)

 具体的事例を紹介しよう。サービス開始から間もない夏の時点で、誰もが名を知る某男性総合誌の出版社から依頼があった。俗にいう自炊PDFや、電子版まるごとがファイル共有サイトで無断で配布されており、その数は今年に入って増加傾向にあるという。

 その出版社では海賊版対策を手作業で実施してみたが、担当者一人ではいかんせん限界があり、とうてい手に負えない。そこでパイレシーテイクダウンを稼働させ、当日中に約600件の侵害物を検出。出版社がかねてから対策したかった海賊版だけでなく、認識していなかった海賊版も結果に含まれていた(別の顧客だが、検出結果を見て「こんなに海賊版が出回っているのか」と驚いた事例もある)。

 その翌日、侵害物を掲載する各サイトに削除依頼を一斉連絡。ほとんどは1週間以内に、遅くとも2週間程度で削除が実施された。削除はシステムが自動認識し、顧客は進捗状況をリアルタイムにウェブサイトを通じて確認できた。

 この男性誌については、結果として1カ月間で約2000件の海賊版を検出し、同月内に約1600件を削除することができたという。

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