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選挙特番でNHK大河ドラマ最終回放送が一週延期
その一方で紋切り型の大河を凌駕する「信長協奏曲」

降旗 学 [ノンフィクションライター]
【第95回】 2014年11月30日
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 来月十四日に衆院総選挙が行なわれる。

 私の記憶では、八〇年代半ば、衆参ダブル選挙が行なわれたころからテレビが選挙特番を組むようになったと思うのだが、テレビ各局は午後八時、投票終了時刻と同時に開票特番を放送する。関東では、テレ東までもが特番を組む。

 皆さまのNHKもご多分に漏れず選挙特番を放送するが、この日は今年の大河ドラマ『軍師官兵衛』の最終回に当たっていた。おまけに、六〇分の拡大放送だ。

 「さすがに『官兵衛』をそのまま放送するわけにはいかない。最終回は拡大枠なので、一時間前倒しにすると七時のニュースが放送できなくなる。翌週にずらしても、年末の特番編成になっている……、何とか調整するしかない」

 と木田幸紀理事は言っていたが、最終的に一週延期し、翌週放映することにしたそうだ。BSプレミアムでの放送も、二十一日の午後六時からになる。

 八九年の選挙ではマドンナ旋風が起きて、山が動いた、とおたかさんは言ったけど、一四年の選挙では大河が動いた。

 二一世紀に入り、大河ドラマの視聴率が二〇%を超えたのは、

『利家とまつ』(唐沢寿明/松嶋菜々子主演 二二・一%)
『功名が辻』(上川隆也/仲間由紀恵主演 二〇・九%)
『篤姫』(宮崎あおい主演 二四・五%)

 の、女性を主人公にしたものばかりなのだそうだ。大健闘が妻夫木聡くん主演の『天地人』で平均視聴率は二一・二%。福山雅治くんの『龍馬伝』ですら平均一八・七%で、以降、五年連続で平均視聴率は二〇%に届いていない。今年の平均視聴率も一五%前後といったところか。ジャニーズを擁しても二〇%は無理だったみたいです。

 視聴率の低迷をはじめ、史実をねじ曲げているとか歴史の解釈がおかしいと大河ドラマはさんざん批判されてきたが、かつては目くじらを立てていた歴史学者も、娯楽として見ればこういう歴史解釈もアリでしょう、と近年は好々爺のように優しくなった。

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降旗 学[ノンフィクションライター]

ふりはた・まなぶ/1964年、新潟県生まれ。'87年、神奈川大学法学部卒。英国アストン大学留学。'96年、小学館ノンフィクション大賞・優秀賞を受賞。主な著書に『残酷な楽園』(小学館)、『敵手』(講談社)、『世界は仕事で満ちている』(日経BP社)他。


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