理想は
「才色兼備なオフィス」

―― 御社が顧客向けに公開しているオフィス「Studio F」(東京・中央区)も、創造性という点を重視されたのですか。

河田 そうですね。ワークスペースの考え方やミーティングスペースの作り方など「クリエイティブオフィス」として、参考にしていただけるところは多いと思います。

「Studio F」のワークスペース

 先ほど申し上げたとおり、オフィス構築に創造性の視点はもちろん重要ですが、一方で、経営者にとって最終的な目的は、生産性の向上だと思います。それを実現するには、機能性もあり、快適で見た目も魅力的な”才色兼備なオフィス”であることが不可欠だと思います。

”ミーティングスペースの種類も豊富

 才色兼備というのは、優秀な人材確保のためにも非常に重要です。少子高齢化時代を迎えて、優秀な人材の確保が難しくなっている今、「ここで働いてみたい」、「ずっとここで働きたい」と優秀な人材を確保・定着させる目的でも、オフィスが機能的で魅力的であることが大きな役割を果たすのではないでしょうか。

 私のオフィス構築の根本にあるのは、「オフィスは働く人たちにとっての舞台である」という意識です。「Studio F」は見学自由なのでいつでも見に来てください。

―― 最後に、御社では先ほどお話にあった「テレワーク」を導入するそうですね。

河田 「お客様に提案する前に自社で試す」という社風なので、テレワークを2015年2月から一部の業務で導入する予定です。

 働き方の変化によって、社員たちが快適に働くことができ、生産性が上がるという成果を期待して取り入れる施策ですが、一方で、オフィスコストの削減という点も期待できます。もっと大きな視点で見ると、いずれ起こると予想されている大災害から社員を守ることにもつながるので、トータル的なメリットは大きいのではないかと考えています。

 そして、この働き方を始めることで、また新たなオフィスの形を発見できるのはないかと思っています。

 ただ、管理の目が届かない自宅や出先で、社員たちが仕事を行うワークスタイルに対しては、一定の不安があります。そこで大事になってくるのは、会社と社員の信頼関係、そして共通の目標の構築でしょう。

 テレワークを実践して、問題が発生すれば修正しながらノウハウを磨き、いずれお客様にも提案していく予定です。その実験結果はまたご報告したいと思っています。

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