テレビ・ケータイルールの徹底法は?

 【第99講】 子どもの発想力・自立心の鍛え方(1)で、子どもたちの発想力や自立心を高めるには、「ヒマと貧乏と仲間」が必要だと言いました。そして、前回の記念すべき第100講では、子どもたちに「ヒマ」を与えるには「携帯電話やテレビ」をどう制限するかが勝負だと説きました。

・テレビルール:「週に210分まで」「朝早起きしてなら自由」など
・ケータイルール:「充電は台所で」「アプリは許可制」など

 掲載後、読者から共感コメントとともに、「ルールはつくれても徹底するのが大変」とのコメントが寄せられました。まったくもってその通り。

 でも刑務所ではないので、家庭で完全なルール徹底は不可能です。完全を目指せば親も子も疲れ果てることになります。

 「もしルール違反が発覚したら、テレビ(もしくはケータイ)の使用を1週間停止」

 とかで十分と割り切りましょう。

 それでは不十分、と感じるなら例えばスマートフォンの利用時間帯を制限する「タイマーロックアプリ」や、Wi-Fiの使用時間帯を制限する「ネットタイマー付きルーター(*1)」などが使えます。

 お困りの方はぜひ、お試しください。

お小遣い制のキモは
カバー範囲の明確化と使途の自由さ

 さて今日のテーマは次の「貧乏」です。第99講でも書いたように、

・貧乏だからこそ、子どもたちは何を買うか買わないか決断し、ガマンや創意工夫をし始める

 のです。もちろん、この「貧乏」は、いわゆる貧困問題を意味しませんし、子どもを虐待しろと言っているのでもありません。子どもにお金を無尽蔵に与えるな、と言っているだけなのです。

 確かに日本の親は、子どもに対して多くがお小遣い制をとっています。そしてその月額は平均して(*2)

 ・小学生高学年:約1000円(最頻帯は500~700円で38%)
 ・中学生:約2500円(同1000~2000円で33%)
 ・高校生:約5300円(同 5000~7000円で35%)

 となっています。これらに準ずるのでもいいでしょうし、ちょっと少なめにするのもいいでしょう(わが家は、小5で月500円、中2で1500円、高2で3500円)。

*1 NECのWi-Fiルーター Aterm Stationでの「子ども安心ネットタイマー」など。
*2 「子どものくらしとお金に関する調査」(金融広報中央委員:2010年度)より。