株式レポート
12月16日 17時0分
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米国の個人消費は非常に好調〜FOMCの注目ポイントとは〜 - マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部「米経済の「今」を読む -経済指標動向-」

小売売上高(前月比) 11月 +0.7% 市場予想 +0.4% 前月 +0.5%(上方修正)
小売売上高(自動車・ガソリン除く) 11月 +0.6% 市場予想 +0.5% 前月 +0.7%(上方修正)
ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値) 12月 93.8 市場予想 89.5 前月 88.8


■非常に好調だった米国の小売売上高
11日に発表された米国の小売売上高はヘッドラインが前月比0.7%の増加と市場予想の0.4%増を大きく上回った。また、重要視される自動車とガソリンを除いた売上高も0.6%増と大きく伸びるとともに、それぞれ前月分も上方修正された(グラフ参照)。


小売売上高は米国のGDPの推計にも用いられるなど個人消費動向を見極める上で非常に重要視される指標であるが、足元の売上高を見る限り個人消費は非常に堅調に推移していると言えそうだ。個人消費が好調に推移している1つの要因として、原油価格の下落があげられるだろう。米国エネルギー省によれば、米国のガソリンの販売価格は年初の1ガロン約3.5ドル(1ガロンは約3.8リットル)から足元は約2.7ドルと2割以上値下がりしている。考えやすいように日本と同じ単位での価格に直すと、年初には1リットルあたり100円だったものが足元では80円を割ってきているというイメージだ。また、連邦道路管理局の発表によれば車社会である米国は1人あたり年間約22,000kmを車で走行するという。車のガソリン価格だけでなく、暖房費用の面から考えても可処分所得の押上効果は相当に大きいといえる。

■旺盛な個人消費意欲の継続を示すミシガン大学消費者信頼感指数
旺盛な個人消費意欲は12月に入っても継続していると考えて良さそうだ。12日に発表されたミシガン大学消費者信頼感指数は93.8と2007年1月以来約8年ぶりの高水準を記録した。つまり、金融危機前の水準を取り戻したということになる。指数の内訳を見ると現況指数(102.7→105.7)、期待指数(79.9→86.1)とも前月から大きく上昇している。労働市場の回復加速や原油安が消費者の財布の紐を緩める状況は続いていると言える。


■今月のFOMCの注目ポイントは?
16日と17日の2日間でFOMC(連邦公開市場委員会)が開催される。今月のFOMCでマーケットから大きな注目を集めているのが、実質ゼロ金利政策を維持する“相当な期間”というフレーズが削除されるのではないかという点だ。つまり、FOMCが利上げに向けて次のステップに進むのではないかとの思惑が市場には出ている。ただ、市場では“相当な期間”を削除するという見方が多数を占めているわけではなく、未だこの文言を維持するとの見方とも残っており、微妙な情勢である。仮に今回のFOMCで“相当な期間”が削除されたとしても、FRBは利上げを急いでいるわけではない、今後の金融政策は経済指標次第であるというメッセージを強調することになるだろう。

11月分の雇用統計で示されたとおり、米国の労働市場は回復が加速している。労働需給の引き締まりは今後のインフレ圧力として働いてくると見られるが、足元ではインフレ率がFRBの目標とする2%に近づく傾向は見られない(グラフ参照)。原油安によって混乱の見られる足元のマーケット情勢がどの程度加味されるのかも含めてFOMCの発表には大きな注目が集まっている。


■用語解説
小売売上高
米国の小売業の売上高を合計した数値のことで、個人消費動向を確認する上で重要視されている経済指標。前月比でプラスが数ヶ月間続けば個人消費が堅調、逆に前月比でマイナスが続けば個人消費が落ち込んでいると判断される。総合的な指標だけでなく、変動が大きい自動車販売を除いた数値も重要視される。米国の国内総生産(GDP)のうち約7割は個人消費が占めており、個人消費の動向が景気の先行きを見通す上で重要な判断材料となることから注目が集まる。

ミシガン大学消費者信頼感指数
米国のミシガン大学が発表する消費者マインドについてのアンケート調査結果。1966年を100として、消費者マインドを指数化したものである。消費者マインドの推測する代表的な指標で、景気動向を判断する指数として注目される。毎月速報値と確報値が発表される。

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(マネックス証券)


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