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原英次郎の「強い中堅企業はここが違う!」 トップに聞く逆境の経営道

段ボール業界随一の原価計算の鬼!
アースダンボールに学ぶネット販売の真髄
~奥田敏光社長に聞く(上)

原 英次郎 [週刊ダイヤモンド論説委員]
【第13回】 2010年3月2日
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埼玉県最大規模のターミナル駅として発展した大宮駅から、埼玉新都市交通に乗り換える。人気の鉄道博物館駅を通り過ぎて、約20分で内宿駅に着く。今日の主役であるアースダンボールの奥田敏光社長自らがハンドルを握って、迎えに来てくれた。

内宿の駅から車で5分ほどの距離にある工業団地の一角に、アースダンボールの本社兼工場がある。年商は約6億円、従業員は約30人。今年度こそ不況の影響で売上は横ばいだが、ウエブ販売に工夫を凝らし始めてから業績が伸び始め、このところ毎年10%ずつ売り上げを伸ばしてきた。この段ボール箱の業界、実は非常に数多くのメーカーがひしめいている。

奥田敏光
奥田敏光・アースダンボール社長

奥田社長:段(ダン)ボールの業界は、川上は例えば王子製紙さんなどの大手が、原紙を作っています。中流に原紙を買ってきて、ダンボールの板にする会社がある。その会社はコルゲーターという機械を使います。コルゲーターを持っている会社は板を作っている会社と、板から箱まで一貫して作る会社に分かれる。下流は、コルゲーター・メーカーから板を買って箱にする、いわゆるボックスメーカー、簡単にいうと箱屋さんです。うちは箱屋さんですね。

 ボックスを作っている会社はおおよそ2000社くらいと言われています。板を買ってやるのであれば、本当に2、3人でもできますから。うちの規模だと中の上くらいになるのかな。100人くらいの会社になると、大体コルゲーターを持っている会社が多いと思います。

WEB販売の原点は
個別原価計算システム

アースダンボールは、経済産業省の「IT経営百選」にも選ばれた。WEBを利用した販売ばかりが注目されるが、実はその販売の背後には、メーカーの基本の基本である「原価計算」の精度を上げようという地道な努力があった。

 WEB販売していることが特徴ですが、バックグラウンドにあるのは、個別原価計算に基づいて、段ボールの見積もりを出す方法が確立されていることです。業界的にみれば、個別原価計算がちゃんとはできていなくて、平米(へいべい=平方メートル)計算という、平均の加工賃をダンボールの面積に掛けていくという方法が主流です。

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原 英次郎 [週刊ダイヤモンド論説委員]

1956年生まれ、佐賀県出身。慶應義塾大学経済学部卒。
1981年東洋経済新報社に入社。金融、証券、エレクトロニクスなどを担当。
1995年『月刊金融ビジネス』、2003年4月『東洋経済オンライン』、
2004年4月『会社四季報』、2005年4月『週刊東洋経済』の各編集長などを経て、2006年同社を退社。
2010年3月ダイヤモンド・オンライン客員論説委員、2011年10月編集長、2015年1月より現職。
主な著書に『銀行が変わる?!』(こう書房)、『素人のための決算書読解術』(東洋経済新報社)。

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