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新聞・週刊誌「三面記事」を読み解く

『ノーベル賞「中村修二」に違和感がある!』
週刊新潮の記事に思わず納得。謙虚さと傲岸の違い

降旗 学 [ノンフィクションライター]
【第99回】 2014年12月31日
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 「中一ギャップ」という言葉を初めて知った。皆さんはご存じでしたか?

 さきごろ、文科省は「小中一貫校」を新しい学校制度とすることに決めたが、この新制度により、新しい環境に馴染めず不登校を起こすような子どもたちを拾い上げることもできるという。

 私は知らなかった。中学生になり、算数を数学と呼ぶようになったり勉強そのもが難しくなったり、体格が大きく異なる先輩がいたり、あちこちの小学校から生徒が集まり、その輪に溶け込めず悩む子どもたちがいるなんて。

 と思っていたら、さらに「小一ショック」なんてのもあるらしくて、他人様のご子息ご息女とはいえ、そーいう子たちの将来をちょっと心配してみたりする。中一ギャップも小一ショックも、恥ずかしがり屋さんの尻込みとは意味が違うのだ。

 学校でギャップに苦しむ子が社会人になれるのだろうか? そのうち「フレッシュマンギャップ」とか出てきそうだ。あ、それは五月病だから昔からあるのか。ということは、かつては社会人や大学生のあいだで発症していた五月病がどんどん若年齢化してきたということだ。残念ながら、あまり褒められた話ではない。

 これと似た話で、ショウワノートが発売している「ジャポニカ学習帳」の表紙から、昆虫の写真が消えた(ただしこれは二〇一二年のこと)。その理由というのがまた何ともばからしいのだが、保護者からの問い合わせ、クレームが相次いだのだという。

 「気持ち悪いから、やめてほしい」
「娘が昆虫写真が嫌でノートを持てないと言っている」
「授業で使うとき、表紙だと閉じることもできないので困る」

 驚いたことに、クレームは保護者からだけではなく、教師からも届いたそうだ。大丈夫なのか、ムシの表紙が嫌だよぉとか言ってる教師。

 「学校の授業や、家に帰ってからの宿題。お子さんがノートを使う機会は多いです。もしかしたら友だちと一緒にいる時間より長いかもしれません。学校の先生もノートを集めたり、添削したりと、目に触れる機会は多いと思います。そんな商品だからこそ、一人でも嫌だと感じる人がいるのであればやめよう、ということになりました」

 ショウワノートはこう言っているが、どうなんだろう。ジャポニカ殺すにゃ刃物は要らぬ、ムシがキモイと言えばいい、ってことだったのか?

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降旗 学[ノンフィクションライター]

ふりはた・まなぶ/1964年、新潟県生まれ。'87年、神奈川大学法学部卒。英国アストン大学留学。'96年、小学館ノンフィクション大賞・優秀賞を受賞。主な著書に『残酷な楽園』(小学館)、『敵手』(講談社)、『世界は仕事で満ちている』(日経BP社)他。


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三面記事は、社会の出来事を写し出す鏡のような空間であり、いつ私たちに起きてもおかしくはない事件、問題が取り上げられる。煩瑣なトピックとゴシップで紙面が埋まったことから、かつては格下に扱われていた三面記事も、いまでは社会面と呼ばれ、総合面にはない切り口で綴られるようになった。私たちの日常に近い三面記事を読み解くことで、私たちの生活と未来を考える。

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