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データサイエンティストの冒険

私が“データ先進国”米国にわたる理由

工藤卓哉 [アクセンチュア]
【第14回】 2014年12月24日
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 今秋、約1ヵ月半もの間、長期海外出張をしておりました。主な目的地はエストニアとアメリカ。日本ではあまり知られていませんが、エストニアは旧ソ連時代から科学技術への取り組みが盛んで、現在では行政への各種申告や国政選挙の投票もインターネットで行うほどのICT先進国として注目されています。

 そのエストニア唯一の国立理系大学であるタリン工科大学と、以前から客員教授を務めている会津大学が今年の4月にICT研究で提携したため、今回念願叶って1週間程度の滞在が実現したわけです。現地では世界最先端と言われるオープンガバメントの状況や、スマートシティの取り組みなどを視察し、非常に有意義な時間を過ごすことができました。

 さらにエストニアから一時帰国した翌日、荷を解く間もなくアメリカへ旅立ちました。米国ではアクセンチュアとビジネスアナリティクス分野で共同プロジェクトを行っているマサチューセッツ工科大学や人工知能で著名な同大学のMITメディアラボを訪れたり、同大でデータベース研究の第一人者として知られるマイケル・ストーンブレイカー教授のStrataにおける講演を聴講して識者と意見交換したりしました。

 また、後述しますように先日当社がワイヤ・アンド・ワイヤレスを含めた国内有力企業や自治体ともにリリース発表した「TRAVEL JAPAN Wi-Fi」に関して、GPS関連機能の動作検証をニューヨークにて実施し、今後のビジネス戦略をニューヨークオフィスの上司と交わしたりしました。

 さらに、スマートシティを標榜するカリフォルニア州サンノゼ市や半導体世界大手のインテル本社、商用のHadoop製品を提供するクラウデラ社や、国防総省における当社関係者など、1ヵ月強もの時間をかけ全米各地を訪ね歩きました。

 いつもなら、こうしてアナリティクスの第一人者やビジネスの現場で活用している人たちと出会い、ディスカッションや商談に費やされる海外出張ですが、今回の旅に限ってはもう1つ大きな目的がありました。それはアメリカに生活と仕事の基盤を再構築するという目的です。

 2014年12月1日付けで、私は、アクセンチュア日本法人の所属ではなくなり、アクセンチュア米国法人のマネジング・ディレクターとして異動になりました。そして日本と北米の先端技術研究開発のハブとなるシアトルオフィスに戦略的に拠点を移しました。今回の大きな目的は、Data Science Center of Excellenceという、世界先端のアナリティクス技術を研究開発するチームに入り、Thought Leadershipを飛躍させ、研究開発に関する活動で主導権を握ることにあります。ただし現任の日本法人におけるアクセンチュア アナリティクス日本統括という立場は今後も継続するため、月の3分の2程度はアメリカ、残りを日本で過ごすことになりそうです。

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工藤卓哉[アクセンチュア]

Accenture Data Science Center of Excellence 北米地域統括 兼
アクセンチュア アナリティクス日本統括 マネジング・ディレクター
慶應義塾大学を卒業しアクセンチュアに入社。コンサルタントとして活躍後、コロンビア大学国際公共政策大学院で学ぶため退職。同大学院で修士号を取得後、ブルームバーグ市長政権下のニューヨーク市で統計ディレクター職を歴任。在任中、カーネギーメロン工科大学情報技術科学大学院で修士号の取得も果たす。2011年にアクセンチュアに復職。 2016年4月より現職。 データサイエンスに関する数多くの著書、寄稿の執筆、講演活動を実施。


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近年、テクノロジーと数理モデルによってもたらされるアナリティクスが、ビジネスを大きく変えようとしている。データの高度な活用から次の打ち手を見出す力、アナリティクスの決定的な優位性を最前線から解説する。

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