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金融市場異論百出

11月中間選挙前の利上げなし
FRBの出口がまだ先の理由

2010年1月20日
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 FRBの政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利(銀行間の資金貸借金利)は最近、0・11~0・13%前後で推移している。これを引き上げるには、従来と異なる慎重なステップが必要だ。

 今回の金融危機下で米金融市場はFRBに「信用緩和策」という名の「生命維持装置」を多数取り付けられてきた。緊急治療室から突然退院させるのは無茶である。

 現在、米国での超過準備は1兆ドルを超えている。このような状態からの出口政策はFRBにとって初めての経験となる。超過準備をある程度吸収しないと、FF金利は意図する水準に上がってくれない。

 平常時には超過準備は若干しか存在しないが、そこまで急に減らすと、今度は、短期金利が暴れる恐れがある。このため、次のような段取りが必要になる。

 (1)FOMC声明文の「例外的に低いFF金利をかなりの期間継続する」という文言を変更し、市場にFRBが金融引き締め方向に舵を切り始めたことを織り込ませる。

 (2)超過準備をある程度吸収する。長期金利や住宅ローン金利の急騰を防ぐため、新しく開発した2つの短期資金吸収策(トライパーティ形式のリバースレポとFRBターム物預金)を使い、ソフトに資金吸収を行う。

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