アベノミクスにおいてのクラウドファンディング法は実施されるのか?

 日本においては、アベノミクスの第3の矢の1つとしての「成長戦略」において、このクラウドファンディングが盛り込まれました。2014年5月23日に「クラウンドファンディングの法規制を含む、『金融商品取引法等の一部を改正する法律』が成立し、5月30日に公布されました。施行については公布から1年以内(2015年年5月30日まで)と上記の法律で定められていますが、その施行日を定める政令については現時点において未制定となっています。

クラウドファンディングの未来はすごいことになる

 このようにいまだ、法整備が必要な金融型のクラウドファンディングですが、近い将来、クラウドファンディングを通して、自由に株などの金融商品がクラウドファンディングサイト(CFサイト)で流通するようになるかもしれません。そうなれば、キックスターターなどのCFサイトは超大企業になる可能性もあります。へたな証券企業よりもよっぽどすごい力を持つことになるかもしれません。まるでアマゾンやグーグル、フェイスブックが大企業になったようにです。インターネットを通してエクイティが取引されるようになる時代は、すぐそこまで来ているのです。2015年を楽しみにしたいと思います。

クラウドファンディングの成否を決めるものは何か?

板越ジョージ(いたごし・じょーじ)
グローバルラボ(Global Labo NY)代表。IS Group代表
1968年東京生まれ。高校卒業後、1988年に単身渡米。1995年に出版・広告業のITASHO AMERICAを設立。
7つの会社を経営し、資金調達を成功させ米NASDAQへ上場を試みるが2001年同時多発テロの影響で倒産。多額の借金を背負った。
現在は、アメリカに進出する企業や起業家へ会社設立や資金調達などのコンサルティングを行っている。
日米のクラウドファンディング事情に精通しているということで、特に最近はクラウドファンディングに関するコンサルティング依頼が急増している。
サウスカロライナ大学国際政治学部卒、中央大学ビジネススクール(MBA)修了、同大学院総合政策研究科博士後期課程在籍。
中央大学政策文化総合研究所準研究員。在NY日本国総領事館海外安全対策連絡協議会委員。
著書に「結局、日本のアニメ・マンガは儲かっているのか?」「アニメ・グローバル競争戦略再考」等多数。 Facebook:www.facebook.com/george.itagoshi HP: www.glabony.com