創続総合研究所
失敗に学ぶ相続対策byダイヤモンドQ
【第10回】 2015年1月20日
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「ダイヤモンドQ」編集部

事業承継で大切な後継者選び
株価対策優先では失敗する

事業承継をスムーズに行うには、自社株対策が有効だ。自社株の評価額を引き下げ、後継者に生前贈与することで、税金をカットできる。しかしテクニックにおぼれて、最も大切な後継者選びに失敗すれば、元も子もない。ダイヤモンドQ編集部が、事業承継のノウハウを解説しよう。

 Gさんは、一代で従業員50人の部品製造会社を育てたオーナー社長だ。業績は好調、無借金経営を続けている。

 しかし、子供は娘ばかり3人で、気になっているのは事業承継のこと。このまま先延ばししてもじり貧になりかねないし、ある日急に自分が倒れたらそれこそ多くの従業員を路頭に迷わせることになりかねない。

 いろいろ考えた末、大手商社に勤務する長女の娘婿に打診し、後継者含みで自社に移ってもらうことにした。経営を任せる以上、自分は身を引くつもりで自社株も娘婿に生前贈与する計画を立てた。

 自社株の贈与については、「事業承継税制」を利用する方法がある。しかし、後継者が役員になって3年経過という要件などがあって即効性に欠ける。そこで、顧問税理士と相談し、含み損のある不動産を売却したり、高額の退職金を自分に支払うなどの決算対策で自社株の評価を下げたりした上で、自社株の50%超を娘婿に生前贈与した。

 「さあ、これでもう安心」と思ったのもつかの間、社長を引き継いだ娘婿の態度が変わり始めた。横柄な言動が目に付き、従業員や取引先からクレームが出るようになったのである。あれよあれよという間に有力な幹部社員が辞め、主要取引先との関係も悪化。急速に業績が傾き始めた。

 もう少し慎重に後継者選びをすべきだったとGさんは反省するが、後の祭りである。

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2015年から相続税が増税されるため、「相続対策」をうたった書籍や雑誌、セミナーが大盛況だ。しかし、安易な対策には思わぬ落とし穴が潜んでいる。遺言、相続時精算課税制度、子ども名義の預金、二世帯住宅などを活用する際に陥りがちな失敗ケースを題材にして、相続の鉄則を学んでいく。

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