2:していることを「たんたんと」記録していく

「自分は前に進んでいる」「ちゃんと努力できている」という手応え感を持つためには、「記録すること」が力を発揮します。わかりやすい例では「レコーディング・ダイエット」があります。自分の体重とその日の食事や出来事を毎日記録し続けるという方法です。

 新しいダイエット法が評判になるたびに次々と試してみるけれど一向に結果が出ない。結果が出ないからもっと効果が出るという評判の方法を試してみるけどやっぱりダメというくりかえしをしている人は多いのではないでしょうか。これはべつにそれぞれの方法が悪いわけではありません。

「何をするか」を決めただけで、「フィードバックをどう取るのか」「どうやって進捗を管理するのか」を決めていないために、どんな方法を試しても結果につながらないのです。

 その点、「レコーディングダイエット」が続けやすくて効果が出やすいとされるのは心理学的にうなずけます。「自分は何を続けているか」と「その効果」が目に見えてわかるので、自分の努力がどれだけ効果が出ているのかということがよくわかります。こうした「フィードバック」は、強力なモチベーションになります。

 ダイエットと違って、毎日フィードバックを得にくい努力もあるかと思いますが、それでも、自分がしていること(何をどれくらいやったか)を記録していくことは、「自分が自分の行動をコントロールできている」という感覚につながるので、努力を続けていくために効果的です。