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公認会計士・高田直芳 大不況に克つサバイバル経営戦略

証券業界の固定費、手数料の通念を疑え!(上)

野村・大和とSBI・マネックスはどこが違うのか

高田直芳 [公認会計士]
【第148回】 2015年1月16日
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 昨年(2014年)は、「NISA元年」と呼ばれた。ブームに乗り遅れまいということで、筆者も口座を開設したが、売買手続の制約が大きいNISAでは、もとより儲けなど期待できるはずもない。

 預金金利に毛が生えた程度の配当金が支払われて、あとは株主優待券が手に入れば、NISAも御の字と言えるであろう。2014年9月に金融庁が発表した「NISA口座の利用状況に関する調査結果の公表について」を参照したところ、年代別には次の構成になっていた。

 〔図表1〕や〔図表2〕を見ると、60歳代や70歳代が、NISAに熱心に取り組んでいることがわかる。〔図表 2〕の買い付け総額を〔図表1〕の口座開設数で割ると、1口座あたり平均で22万円になる。最初から100万円の上限額まで目一杯、投資するわけではないようだ。

 「オレは1円も投資していないぞ」と不満を持つ御仁は、大丈夫。隣でテレビドラマを視聴しているご夫人が、こっそり44万円を投資している。夫婦(2口座)で平均すれば、22万円になる勘定だ。

証券業界における仮説を提起する

連載第147回の「肥大化するNTT編」では、一見したところ完全競争市場でシノギを削っているように見えるガソリンスタンド、クリーニング店、美容室などが、「立地」という差別化条件によって、独占的競争市場に収まることを紹介した。

 証券会社はどうか。NISAの口座を開設するにしろ、フツーの株式投資やFX投資を行なうにしろ、どこの証券会社を利用するかは、投資損益に全く影響しない。インターネットがこれだけ普及すると、「立地」という差別化条件も存在しない。

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高田直芳 [公認会計士]

1959年生まれ。栃木県在住。都市銀行勤務を経て92年に公認会計士2次試験合格。09年12月〜13年10月まで公認会計士試験委員(原価計算&管理会計論担当)。「高田直芳の実践会計講座」シリーズをはじめ、経営分析や管理会計に関する著書多数。ホームページ「会計雑学講座」では原価計算ソフトの無償公開を行なう。

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公認会計士・高田直芳 大不況に克つサバイバル経営戦略

大不況により、減収減益や倒産に直面する企業が急増しています。この連載では、あらゆる業界の上場企業を例にとり、どこにもないファイナンス分析の手法を用いて、苦境を克服するための経営戦略を徹底解説します。

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