まだまだ大丈夫、と思っていたら
取り返しのつかない結果に!

 もし、あなたが60歳の両親が住む実家を先ほどの声のように、「どうせできないから」と先延ばしにしていたらどうなるでしょうか。

 平均寿命と照らし合わせても、あと20年は少なくともそのままの状態が続きます。それどころか物は増え続けるのです。人間は誰しも、生きる時間に比例して思い出と物が増えていきます。それに引き替え、体力は落ちていく。親ももちろんですが、問題なのは子ども世代であるあなた自身も年をとってしまうということです。
 気づいたら、親の物だけではなく、自分の物も増えていて収拾がつかない……。今度は自分の子どもたちから「片づけられない親」と言われてしまいます。

 現在私は、講師という立場から、実家の片づけに悩みを持っている方々にアドバイスを行ったり、実際に受講生さんや、一般の人の実家の片づけを手伝ったりもしています。また、全国で講演やセミナーを開催したり、雑誌やテレビにも出演してプロの目線から実家の片づけのアドバイスを行ったりもしています。

 なぜ、私が「実家の片づけ」講師になったのか。それは、私自身が「実家の片づけ」で悩み、悪戦苦闘した、という実体験があるからです。