捨てられない物が集まる部屋には
ある共通点があった

 その部屋は、子どもたちがかつて使っていた、いわゆる「子ども部屋」。
 子どもたちが巣立った後、どうせ使っていないからと、買ったけど使わなかったもの、捨てるのが面倒な物をどんどん運び込むうちに物置部屋になってしまっていたのです。
 人が何年も乗った形跡のない埃の積もったハイテク体重計、箱から出たことのない外国製のコーヒーミル、突っ張ったことのない突っ張り棒、クリーニング屋さんの針金ハンガー、ショップの袋にはいったままの服や賞味期限切れの健康食品……。

 しかも、昔使っていた子ども部屋が家の中で一番いい場所にあるということは、片づけの現場ではよくあること。このお宅も、例にもれず東南角部屋の一等地が子ども部屋でした。

 なんと、段ボールの奥にある窓は10年以上も開けたことがないということでした。