橘玲の日々刻々 2015年1月27日

南アフリカ・ヨハネスブルグは、「1%金持ちと99%の極貧層」
という究極の格差社会が作り出した"未来社会"
[橘玲の日々刻々]

 昨年末に南アフリカのヨハネスブルグを訪れました。ここは「世界一危険な都市」として知られていますが、実際には一般の旅行者がトラブルに巻き込まれることはほとんどありません。これは治安がよくなったからではなく、(黒人以外の)旅行者が行動できる範囲がきわめて限定されているためです。

 ヨハネスブルグで宿泊できるホテルは、実質的にはサントンとローズバンクという郊外の高級住宅地にしかありません。空港で客待ちしているタクシーも危険とされているので、あらかじめ送迎を手配しておきます。東京に例えるなら、羽田空港に着いたら迎えの車で田園調布か自由が丘に行き、都心にはいっさい近づけないという異常な状況です。

 高級住宅地には六本木ヒルズのような大型商業施設があり、民間警備会社のセキュリティガードが頻繁に巡回していてきわめて安全です。その周辺も昼間はふつうに歩けますが、夜になると人通りはもちろん車もほとんど走らなくなります。

 都心(ダウンタウン)に行くときは市内観光ツアーに参加します。観光といっても街を歩くのは駐車場から大通りを10メートルほどで、ショッピングセンター内のエレベータで展望フロアに上がり、ヨハネスブルグの地理を説明してもらって終わりです。あとは車の中から街の様子を眺めるだけで、これでは野生動物を観察するサファリと同じです。

 ヨハネスブルグは南アフリカのビジネスの中心地で大学もあり、現地のガイドブックで「ぜったいに立ち入ってはならない」と書かれているいくつかの地区を除けば、通りを行き交うひとのほとんどは一般市民です。ただし白人はもちろんアジア系の姿もまったく見ないので、ガイドをつけずに歩けばものすごく目立つことは間違いなく、安全かどうか試してみる気にはまったくなれません。


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橘 玲(Tachibana Akira) 作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『(日本人)』(幻冬舎)、『臆病者のための株入門』『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』(ダイヤモンド社)など。
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