今の“入社一年目”社員には何が足りないのか

大石 もう1つは期待をコミットするべきことをしっかり取捨選択しましょう、ということです。
 これはできません、これは事業に関係ありませんといって期待値を下げるということをコンサルはよくやるんです。重点思考ともいえると思いますが、スコープすることが大事です。
 例えば新入社員は全てにコミットしようとして、結果全てが上手くいかないということがよくありますよね(笑)。

――身に覚えがあります(笑)。大石さんから見て「今」の一年目、新入社員はどう映るんでしょうか。

大石 よくやる気がない、ゆとり世代だの言われますが今の若い子は極めて優秀だと思います。ただ環境という問題があって、言われたことしかやらないのが得という状況はある意味で不幸かもしれません。
 今の若い世代は非常に分別がついているんです。これは環境の問題に尽きると思います。

――今後の著述活動について教えてください。

大石 先日『英語もできないノースキルの文系はこれからどうすべきか』という新書が発売になりました。
 一部のエリートがマッキンゼーや三菱商事を目指すのと同様に大多数の人もそれを目指すのはどうか、という問題意識から書いた本です。いまあるスキルでどう生き残っていくか、足元を見て頑張っていくことの必要性を説いたものです。
 これもさっきの話と重なりますが、若い世代にもぜひ読んでほしい内容になっていると思います。

――ありがとうございました!

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