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霞が関が続々とシステム採用
米セールスフォースの快進撃

【第49回】 2009年10月27日
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 NTTデータ、日立製作所など日本企業の牙城だった中央官庁のシステム開発に密かに食い込んでいる海外企業がある。

 米セールスフォース・ドットコムだ。米デル、日本郵政などの大企業を顧客として抱え、1999年の創業からわずか10年で年間売上高1000億円を突破した成長株である。

 同社の霞が関における評価を不動のものにしたのは、今年7月のエコポイント対象商品登録と交換商品を申請するシステム構築。7月1日の納期までに間に合う競合他社がなかったため、5月末ぎりぎりになって経済産業省から相談を持ちかけられた。

 同社は1ヵ月足らずでシステムを立ち上げ、しかも開発費用を当初予定の30億円から6億円に圧縮してみせた。

 短納期、低コストの秘密は、クラウド・コンピューティング。ソフトを買ってパソコンにインストールするのでなく、サービス料金を払ってインターネット経由で利用する仕組みだ。

 エコポイントのシステム構築を上首尾にやり遂げた後、10月には経済産業省の「アイディアボックス」システムを立ち上げた。NTTデータや日立のように膨大なSEを抱えている「重厚長大」のIT企業には真似しようにもできない迅速さである。

 「われわれの実績をフェアに評価してもらった結果だ」と、宇陀栄次・セールスフォース・ドットコム日本法人社長は胸を張る。

 米国では、約5000の政府機関が同社のサービスを利用している。折しも日本では、民主党政権の下で行政刷新会議が中心となって、ムダな支出の洗い出しに着手したばかり。霞が関では、セールスフォースの出番がさらに増えそうだ。

 クラウド・コンピューティングが定着すれば、1社丸抱えでシステム開発を請け負う従来型のビジネスからの転換を余儀なくされる。日本勢にとって新たな脅威となりそうである。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 前田 剛)

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