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“スター頼み”の日本スポーツ界に見え隠れする「底の浅さ」

――伊達公子から中田英寿まで。「スター待望論」を考える

相沢光一 [スポーツライター]
【第14回】 2008年5月20日
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 伊達公子の現役復帰が注目を集めている。1996年に26歳の若さで引退。2001年に結婚し、クルム伊達公子となった後もジュニア層の指導などを行なってきたが、今年4月、プロとしての現役復帰を表明した。

 12年間のブランクと37歳という年齢もあって、トップでの活躍は無理と思われたが、復帰戦となった5月初旬のカンガルー杯国際女子オープンではシングルスで準優勝、高校生の奈良くるみと組んだダブルスでは優勝。ファンを驚かせた。

スター選手の
現役復帰ブーム到来?

 サッカーでは、“旅人”中田英寿が再びプレーヤーとして表舞台に姿を現した。世界の貧困や環境問題に関心を持ってもらうことを目的に、中田自身が企画した世界選抜戦(6月7日 横浜・日産スタジアム)に向けてトレーニングを始めたのだが、周辺からは完全復帰待望論が出ている。

 東京ヴェルディのラモス常務は「日本の子供たちのためにも、ヒデはプレーを見せるべきだ」とラブコール。サッカー協会関係者も、「今復帰すれば、北京に間に合う」とオリンピック代表のオーバーエイジ枠入りをほのめかしている。本人の意思とは別に現役復帰のレールが勝手に敷かれているのだ。

 2人の影響力には目を見張るものがある。伊達が復帰したカンガルー杯は1週間で2万5千人もの観客を動員。これは例年の2倍以上。大会史上最多記録だったそうだ。

 中田の世界選抜戦はすでに6万4000枚ものチケットが売れた。スタジアムが超満員になるのは確実で、日本での観客動員記録を塗り替えるだろうといわれている。

 さすがに世界で活躍したスターだけのことはある。伊達は世界ランキング4位、ウインブルドンでベスト4、WTAツアー通算7勝といった数々の快挙を成し遂げた。

 中田は1996年アトランタオリンピックから、1998年フランス、2002年日韓、2006年ドイツのワールドカップと10年あまり日本代表の中心であり続けただけでなく、イタリアやイングランドのトップリーグで活躍した。世界で最も評価された日本人サッカー選手だ。

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相沢光一 [スポーツライター]

1956年埼玉県生まれ。野球、サッカーはもとより、マスコミに取り上げられる機会が少ないスポーツも地道に取材。そのためオリンピックイヤーは忙しくなる。著書にはアメリカンフットボールのチーム作りを描いた『勝利者』などがある。高校スポーツの競技別・県別ランキングをデータベース化したホームページも運営。 「高校スポーツウルトラランキング」


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