実際、昼寝の後に訪問した客先ではきっちりと契約を取ってきましたから。

営業はやることをやっていれば、多少のサボリは許されるべき。この考え方は、当時も今も変わらずにあります。

営業マンというのはサボる生き物です。普段から一人で行動することが多く、社内外からのプレッシャーも大きい立場ですから、客先訪問の合間に喫茶店などでひと休みしたくなるのは仕方がないことです。サボることは営業職の特権といえます。

 ただそこで問題になるのは、「サボリ」を自分のコントロール下に置いているかどうかです。同じ喫茶店に行くのでも、

「次の営業先に行くの、イヤだな」

 なんて思いながら、漫画を読んでダラダラ時間をつぶすのもサボリ。

「次の営業先をどう攻略しよう」

 と、あれこれ戦略を練ったり、インターネットや新聞で情報収集したりするのも、端から見ればサボリ。

 どちらにしてもサボリには違いありませんが、その質はまったく違います。後者は喫茶店にいる時間を自分のコントロール下に置き、目的意識を持ってサボっているのです。そして、サボっている時間の使い方次第で、仕事の結果も変わってきます。

 私がクルマで昼寝をしていたのも、「次の客先での戦略は練った。商談はきっとうまくいくだろう。よし、最近寝不足だから、万全な状態に持っていくために昼寝をしよう!」と考えての行動です。

何の見通しもなく、「客先に行きたくないな~。昼寝しちゃお」と逃げ根性でサボっていたのではありません(汗)。