本荘修二の実践講座! 社員を動かすウェブ
【第9回】 2009年10月23日
著者・コラム紹介バックナンバー
本荘修二 [新事業コンサルタント]

アウトソーシングを超えた社外との共創!
P&Gのオープン・イノベーション大作戦

1
nextpage

 「The Kremlin on the Ohio」(オハイオのクレムリン=旧ロシア帝国の宮殿)とまで呼ばれた強い自前主義の企業が、「NIH」(not invented here:自社開発にこだわる傾向)から「PFE」(proudly found elsewhere:堂々と社外から見出す)に大転換――「コネクト・アンド・デベロップ」という戦略実行のため、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が行った改革を表した言葉だ。

 コネクト・アンド・デベロップとは、社内外とのコネクションを活用して、想定を越えた技術を開発することでイノベーションを起こそうというアプローチである。第三回でイノベーション・ネットという社内システムについて紹介したが、今回は社外に延びるP&Gのエキスパート・プラットフォームについて議論したい。

社外リソースの活用で
R&D効率を6割改善

 1990年代末のP&Gは、社内に閉じたR&Dの限界に直面していた。R&D効率の低下に悩んでいたのである。そこで、2000年に最高経営責任者となったアラン G.ラフレイは、イノベーションの半分を社外調達するという目標を掲げた(P&Gのラリー・ヒューストン,ナビル・サッカブ著「P&G:コネクト・アンド・ディベロップ戦略」ダイヤモンド・ハーバード・ビジネス・レビュー 2006 年8 月号に詳しい)

 しかし、これは単なるアウトソーシングではない。P&G社内の人材と社外に150万人いると考えられる人材を結び付けて、新たな製品を世に送り出すということである。こうして世界中のリソースから顧客ニーズに合致した技術を獲得するようになった効果は劇的だ。2000年に改革に着手してから5年ほどで、社外で開発された要素を含む新製品は15%から35%に上昇し(2007年には50%を超えた)、R&D効率は6割近くも改善したのである。

1
nextpage
上枠
下枠
underline
昨日のランキング
直近1時間のランキング
この娘に会える電子書籍。


iPhoneであの話題作を!
【憧れのクレジットカード】
「ステータスカード」を使いこなす人に出会いたい!20代女子の淡い憧れは叶うのか…

話題の記事

週刊ダイヤモンド

特大号・特別定価号を含め、1年間(50冊)市価概算34,500円が、定期購読サービスをご利用いただくと25,000円(送料込み)。9,500円、約14冊分お得です。さらに3年購読なら最大45%OFF。

ハーバード・ビジネス・レビュー

詳しくはこちら

1冊2,000円が、通常3年購読で1,333円(送料込み)。割引率約33%、およそ12冊分もお得です。
特集によっては、品切れも発生します。定期購読なら買い逃しがありません。

ZAi

詳しくはこちら

年間12冊を定期購読すると、市販価格8,400円が7,150円(税・送料込み)でお得です。お近くに書店がない場合、または売り切れ等による買い逃しがなく、発売日にお手元へ送料無料でお届けします。
※別冊・臨時増刊号は含みません。

Diamond money!

詳しくはこちら

3月・6月・9月・12月の1日発売(季刊)。1年購読(4冊)すると、市販価格 3,920円→3,200円(税・送料込)で、20%の割引!
※別冊・臨時増刊号は含みません。

Keyword
Information

本荘修二 [新事業コンサルタント]

早稲田大学学術博士。ボストン・コンサルティング・グループ、米CSC、CSK会長付、ジェネラルアトランティック日本代表を経て、現在は本荘事務所代表。多摩大学客員教授、経済産業省・産業構造審議会情報サービス・ソフトウェア小委員会委員でもある。


本荘修二の実践講座! 社員を動かすウェブ

グループウェアに始まり、ナレッジマネジメント、最近ではEIP(企業内情報ポータル)と、話題の概念で語られ続けてきた社員向け情報システム。企業にとって永遠の課題である社内ウェブの理想的な作り方を、先進事例を紹介しながら探る。

「本荘修二の実践講座! 社員を動かすウェブ」

⇒バックナンバー一覧