「朝ズバッ!」では、MCのみのさんから、さまざまなアドバイスを受けたといいます。

「東日本大震災の後、確か放射線の低線量被ばくの安全基準に関する国の対応についてのニュースだったかと思うのですが、『いち早く対応してほしい』といったコメントをした私に対して『いち早く、という言葉で片づけるには事が重大すぎるのではないか』といった趣旨で、本番中に怒られてしまったことがありました」

 その瞬間はパニックになったそうですが、「間違ったことを伝えたわけではないけれど、『伝え方』に軽さはなかったのだろうか?と、いうことですよね。入社3、4年目で、『伝え方』の微妙なニュアンスについて指摘を受けたというのは本当にありがたかったです」

現場ごとに異なる役割とは

 加藤さんは、この頃、仕事をしながら一橋大学の国際・公共政策大学院に通い、専門職修士をとっています。大学院に通い始めた動機は「朝の番組だったので、昼間の時間を有効活用したい」というものでしたが、報道志望だったので、「将来につながれば」という思いもありました。

「『朝ズバッ!』の時は、出社が朝の1時半。番組の後、朝10 時からの講義に出るというのは体力的にとてもきつかったです」

 そのかいあってか、2013年4月からは報道番組の「Nスタ」のキャスターを務めています。「Nスタ」では、求められる役割が今までと大きく違うことを感じているそうです。

「『はなまる』では、まずは台本通りきちんと話す、ということを教えていただき、『朝ズバッ!』では、臨機応変に対応すること、伝え方、受け取り方、コミュニケーションのとり方全般を教えていただきました。今度は『Nスタ』で、ニュース、情報をつくる部分を見せていただいています。番組を変わるたびに、学ぶことがあり、ありがたいな、と思います」