ポイントは、
「話を聞くだけの価値がある」と思わせること

 お客さまの断り文句の真意は、

【1】「メリット(価値)を感じていない」
【2】「話を聞くのが面倒くさい」

 この2つに集約されます。これこそが、お客さまの言葉の裏にある本音なのです。ゆえに、お客さまの「言葉」(断り文句)に反応するのではなく、お客さまの「本音」に対して切り返さなくてはなりません。「時間を取る価値がある」「話を聞くだけのメリットがある」と思わせれば、継続的なアプローチにつながります。

 では、どうすれば、相手の本音に反応することができるのでしょうか?
 拙著『トップセールスには、なぜ「いいお客さま」が集まってくるのか』にもありますが、断り文句を突破するための「5つの切り返し法」をご紹介します。

・切り口(1) 視点を切り替える
 お客さまの考え方以外にも、別の見方、別の考え方ができることを気づかせます。たとえば、「価格が高い」と断られたときに、

「確かに初期費用はかかりますが、商品サイクルと維持費用を考慮すれば、3年後には割安になります」

 と切り返したなら、お客さまの視点は「初期費用」から「維持費用」へと切り替わるでしょう。