創続総合研究所
実例でわかる「相続税の完全節税マニュアル」
【第6回】 2015年2月13日
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曽根恵子 [公認不動産コンサルティングマスター、相続対策専門士]

実家を処分して安定収入を得る方法 【相続後の実例5】

実家を売却して
820万円節税した坂上さん

[対策1]住まない家は売却

 建物を壊してアパートを建て、不動産収入を得る事も検討しましたが、自分の住まいと離れていることから、思い切って売却して、立地のいい地域で収益不動産(賃貸マンション)を購入する事を提案しました。

 父親の家は、閑静な住宅街にあり、面積は180坪ほどあります。幸い、二方が道路に面した整形地なので、建て売り住宅に適しています。そうした好条件が幸いし、ほどなく売却ができました。

[対策2]2つの区分マンションに分けて賃貸

 賃貸経営は、一つにまとめるよりは、分けた方がリスク分散ができると判断しました。また、将来の相続で2人の妹に分けるときも、2つの方が分けやすくなります。

 そこで、立地を替えて、ほぼ、同程度の2つの区分マンションを購入し、それぞれ賃貸しました。物件を選ぶときは、駅に近く環境もよいこと、売却するにも流通しやすい価格帯にすることなどを基準にしました。

 坂上さんは60代ですので、これから仕事を探すことは難しいため、その代わりに父親から相続した自宅を資産組み替えすることで、毎月、安定した賃料を得ることができ、生活の基盤も確保できるようになりました。

[対策3]生命保険の非課税枠を活用する

 坂上さんの相続はまだ先だとしても、今後、家賃が貯まっていくことを想定すると、さらに節税効果を高めたほうがよいため、相続した有価証券のうち1000万円を換金し、500万円の保険、2口に入りました。それぞれの妹を受取人としています。これで生命保険の非課税枠1000万円が使えることになり、節税になります。

 坂上さんは、以上の対策により、空き家を抱え、生活費として預金を切り崩していくような不安から解消され、毎月安定した収入を得るようになったことで、落ち着いた生活を取り戻すことができたのです。

 


節税のポイント
実家の売却資金で生活基盤を確保する


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曽根恵子 [公認不動産コンサルティングマスター、相続対策専門士]

日本初の相続コーディネーターとして1万件以上の相続相談に対処。感情面、経済面に配慮した「オーダーメード相続」を提唱し、安心で円満な相続の実現に取り組む。著書に『相続に困ったら最初に読む本 』(ダイヤモンド社)、『相続はふつうの家庭が一番もめる』(PHP新書)など多数。 ホームページ http://www.yume-souzoku.co.jp/


実例でわかる「相続税の完全節税マニュアル」

亡くなってからでも、生前でもできる「相続税の完全節税マニュアル」を実例で解説。プロでならではの「評価を下げる」「納税を減らす」「財産を減らす」という切り口で、一般家庭が数千万~億単位で節税できる「劇的な節税策」を伝授します。

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