経営×ソーシャル
ソーシャルメディア進化論2016
【第64回】 2015年3月3日
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武田 隆 [クオン株式会社 代表取締役]

【木戸敏郎氏×武田隆氏対談2】
隣り合うものが価値を決める!
円通寺の借景庭園とインターネットの融合

元国立劇場演出室長・京都造形大学教授の木戸敏郎氏との対談第2回。今回のテーマは、「借景」と「引用」。造園技法の一つである「借景」を、どのようにインターネットに応用していくのだろうか。

木戸敏郎(きど・としろう) 1930年生まれ、慶應義塾大学文学部卒業。元国立劇場演出室長、音楽プロデューサー。伝統を創造につなげるために雅楽や聲明(しょうみょう)の古典作品をいったん脱構築して形骸を捨象・伝統を抽象し、その伝統を現状の中で再構造化して創造につなげる音楽運動を内外の作曲家と連携しながら展開。また音の未知の情報量を開拓するために、正倉院の楽器や遺跡出土の古代楽器を考証し、芸術品として ではなく楽器として復元、これらによる音楽運動を展開する。さらには、正倉院の箜篌(くご)がルーヴル美術館の古代エジプトアングルハープと同属であることに注目し、ルーヴルやカイロ博物館の始原楽器の数々を復元。以上の成果を海外の学会や音楽祭などでも発表して好評を博している。著書に「古代楽器の復元」「若き古代」など、第6回中島健蔵音楽賞、98年クラウス・ワックスマン賞(アメリカエスノムジコロジーソサイエティ)受賞。

借景から学ぶ「引用」という技法へ 

武田前回は「ポイエティック」という創造法を使って、日本の伝統である枯山水の本質を抽出し、現代のオンライン・コミュニティに再構築するというテーマでお話をしました。

(編集部注/ポイエティック:ある物事から基礎概念〈コンセプト〉だけ抜き出して、それを新しいパラダイムで再解釈・再構築する創造法)

木戸 はい。枯山水の本質は心の動きを利用するということです。インターネットのコミュニティの中に「部屋」を見立てるというのは大変面白い試みです。

武田 私なりにもうひとつ、日本の伝統からポイエティックしたものがあります。京都、円通寺の「借景」庭園です。今回はこちらをテーマにお話したいと思います。

(編集部注/借景:庭園の外の山や樹木などの自然物等を庭園内の風景に背景として取り込むことで、前景の庭園と背景となる借景とを一体化させてダイナミックな景観を形成する手法)

京都円通寺の借景庭園(京都フリー写真素材より引用)
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木戸 素晴らしい庭園に目を付けましたね。

 「借景」の技法をどのようにインターネットで再構築したのか興味があります。 

武田 隆(たけだ・たかし) [クオン株式会社 代表取締役]

日本大学芸術学部にてメディア美学者武邑光裕氏に師事。1996年、学生ベンチャーとして起業。クライアント企業各社との数年に及ぶ共同実験を経て、ソーシャルメディアをマーケティングに活用する「消費者コミュニティ」の理論と手法を開発。その理論の中核には「心あたたまる関係と経済効果の融合」がある。システムの完成に合わせ、2000年同研究所を株式会社化。その後、自らの足で2000社の企業を回る。花王、カゴメ、ベネッセなど業界トップの会社から評価を得て、累計300社のマーケティングを支援。ソーシャルメディア構築市場トップシェア (矢野経済研究所調べ)。2015年、ベルリン支局、大阪支局開設。著書『ソーシャルメディア進化論』は松岡正剛の日本最大級の書評サイト「千夜千冊」にも取り上げられ、第6刷のロングセラーに。JFN(FM)系列ラジオ番組「企業の遺伝子」の司会進行役を務める。1974年生まれ。海浜幕張出身。


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