テレビCMや新聞広告のクリエイティブの
選定・開発・投下法はリスクだらけ!

 これまでのマスメディア(オフライン)のテレビCMや新聞広告などのクリエイティブは、コンペやプレゼンテーションなどの場で、広告代理店のクリエイターが、「今日はクリエイティブの企画を4案お持ちしました~。僕のオススメの案はこちらです~♪」のような提案をし、広告主(クライアント)の宣伝部長が、「では、この案にしようか~♪」という感じで、会議室で一部の人の感性頼みでクリエイティブが選定(判断)されてきた。

 つまり、何の検証やテストもなしに、適当にクリエイティブを選び、つくり、いきなり大量に広告費(お金)を投資して本番の広告キャンペーンを行ってきたのである。

 そのせいで、広告キャンペーンが運任せの“水物”になっており、大切な広告費をテレビCMや新聞に投下しても、商品が売れない、広告効果が実感できない……。

 こんなリスクのために、高すぎるダメなやり方を50年以上続けてきたのが、マスメディア(オフライン)の広告業界なのだ。

ネット広告の広告クリエイティブは、
徹底的なA/Bテストで、100%確実に効果を最大化!

 ネットメディア(オンライン)の広告業界、つまり、ネット広告では、技術的に効果測定ができ、正確な【A/Bテスト】ができるため、優秀な広告主は広告キャンペーンの前に予算の10%くらいを使って、必ずテストキャンペーンを行ってきた。

 仮に広告予算が1000万円あれば、10%の100万円ほどの予算で、事前にクリエイティブの【A/Bテスト】を行ってきたのだ。

 つまり、複数パターンの広告クリエイティブをつくり、事前に小規模で複数のクリエイティブの【A/Bテスト】を行い、一番効果(レスポンス)が高かった1位の広告クリエイティブを選定(判断)し、その1位の広告クリエイティブを使い、残り90%の900万円の予算で、本番の広告キャンペーンを行ってきたのである。

 統計学的に一番効果の高いクリエイティブを使うので、広告キャンペーンの効果が100%確実に最大化されてきたのだ。

 たとえば、広告のキャッチコピー1つでも、効果(レスポンス)には最大2~3倍の差が実は出る。クリエイティブにより最大3倍の差が出るとすると、CPA(1人のレスポンス獲得にかかったコスト)が1000円なのか3000円なのかの違いとなる。

 仮に1000万円を使って広告キャンペーンを行う場合は、申込数に1万件か3333件の違いが生まれるのだ。

 そんな中、マスメディア(オフライン)の広告業界のように、何の検証やテストもなしに、会議室で一部の人間が適当にテレビCMや新聞広告などのクリエイティブを選定(判断)し、いきなり大量に広告費(お金)を投下して本番の大規模な広告キャンペーンを行うのはもったいない。

 そのやり方は水物、つまりはリスクだらけのギャンブルでしかないのだ。

 たとえると、スポーツの予選のようなもの。オリンピックでも、好みで適当に選手を選定して、その選手をオリンピックに派遣する国は一つもないはず。

 広告でも同じだ。好みで適当にクリエイティブを選定して、そのクリエイティブで広告キャンペーンを行ってはダメなのだ。